越谷市立病院にWeb予約システム「やくばと病院予約」導入
埼玉県越谷市に位置する越谷市立病院では、2024年10月1日よりWeb予約申し込みシステム「やくばと病院予約」が導入されます。この取り組みは、埼玉県内の公立病院としては初めての事例です。このシステムにより、紹介状を持つ患者は、自らインターネット上で予約を申し込むことが可能になり、医療機関間の連携を強化することが期待されています。
提供開始の背景
越谷市立病院は、2024年7月に紹介受診重点医療機関として指定されました。これは、外来機能の明確化や医療機関同士の連携強化を目的としたもので、かかりつけ医が発行した紹介状をもとに受診することが求められます。
従来の予約方法では、紹介状を持っている患者が自分の手で予約を行うことはできず、かかりつけ医が予約を行う病診連携予約のみに限定されていました。また、電話予約を模索していましたが、人件費の増加や受付時の不備を懸念し、実現には至っていませんでした。
そこで採用されたのが「やくばと病院予約」です。これにより、患者は24時間365日いつでも自分の都合に合わせた予約を行うことができます。特に、仕事や家族の世話で忙しい患者にとって、柔軟な予約が可能となるのは大きなメリットでしょう。さらに、受付職員の負担も軽減され、患者には確かな予約日時の情報が提供されることで、全体の利便性が向上します。
やくばと病院予約の特徴
「やくばと病院予約」は、基幹病院や中核病院向けに展開される、Web上からの予約申し込みを可能にするシステムです。従来、高度急性期病院の初診予約や予約変更は電話やFAXで行っていたため、受付時間に制約があったり、手続きを行うのが難しい事例も多く見られました。このような課題を解決するために、Web申し込みを導入し、予約の利便性を大幅に向上させます。
このシステムは、多様な診療科目を持つ大病院に対応した細部にわたる設計が特徴で、患者のニーズに合わせて予約業務を最適化しています。また、従来の方法と併用することができる点も、多様な利用シーンを考慮した設計となっています。
未来に向けた展望
この新たな試みは、患者のアクセス向上を目指すだけでなく、医療機関のDX(デジタルトランスフォーメーション)を支援することを目的としています。今後も「やくばと」は、予約を通じて医療サービスをより便利に、また効率的に提供できるよう努力していくでしょう。
越谷市立病院は、この取り組みを通じて地域医療の発展に寄与し、より多くの患者に対するアクセスを改善していくことを目指しています。