日本精工とTOPPANエッジが受賞した自動認識システム大賞
日本精工株式会社とTOPPANエッジ株式会社が、「2025年度(第27回)自動認識システム大賞」において、共同で優秀賞を受賞しました。この賞は、一般社団法人日本自動認識システム協会が主催し、産業分野における自動認識技術の革新を表彰するものです。
温度センサー搭載RFIDタグとは
受賞の対象となったのは、『温度センサー搭載RFIDタグを活用した産業機械設備向け保全管理ソリューション』です。このソリューションは、2023年に両社が共同で開発を始めたもので、すでに試験導入が進められています。主に製紙業界や印刷業界など、多様な産業で活用されることを目指しています。
このシステムは、産業機械の各種部品に取り付けられた温度センサーがRFIDタグを通じてデータを集約し、設備の保全作業を効率的に行えるようにサポートします。特に、軸受の保守や点検作業をデジタル化し、リアルタイムでのデータ収集が可能となるため、設備の長寿命化や安定した稼働を実現すると期待されています。
管理・分析機能
このシステムは、ベアリングの近傍に設置された温度センサーで温度情報を取得し、システム側でそのデータを分析します。これにより、ベアリングの温度推移が蓄積され、適切なタイミングでの保全が行えるようになります。これにより、効率的かつ安全な製造環境が実現されます。
受賞の背景
日本自動認識システム協会は、このシステムが持つ先進的な技術と、NSKが提供するベアリングに関する専門知識が組み合わさることで、設備保全のデジタル化および自動化が可能になった点を高く評価しています。これにより、顧客にとってより価値ある保全業務が提供できるとしています。
TOPPANエッジと日本精工の取り組み
TOPPANエッジは、DX(デジタルトランスフォーメーション)の支援を行う企業で、RFID技術に特に注力しています。約20年の経験を持つ同社は、様々なジャンルで自動認識技術を通じて社会的課題の解決に寄与してきました。
一方、NSKは1916年に日本で初めての軸受を生産した企業で、現在では世界各国に展開をしています。これまでの長い歴史の中で培った技術を活かしつつ、今後も持続可能な社会の実現に向けた取り組みを続けていく方針です。
まとめ
日本精工とTOPPANエッジが共同開発したこのRFID技術活用の保全管理ソリューションは、産業界における新たなスタンダードになる可能性を秘めています。受賞を契機に、さらなる技術革新や新たなビジネスチャンスが生まれることが期待されます。