AIで進化する放射線治療計画の新時代が到来!
近年、がんという病気への関心が高まる中、放射線治療はその有効な治療法の一つとされています。国際的な研究機関が発表した予測によると、2020年から2040年にかけてがん患者数が約50%も増加する見込みです。特に、全てのがん患者の半数以上が放射線治療を受けることが予測されていることから、この分野の技術革新の重要性はますます高まっています。
IMRT:新しい治療法の広まり
従来の放射線治療に加え、最近では強度変調放射線治療(IMRT)が普及しています。この技術は、従来の治療法と比べて生存率を向上させ、副作用のリスクを低下させることができるとされています。実際に、がん患者の約1/3が治療を受けながらも日常生活を送ることができると言われており、この状況は患者の生活の質(QOL)の向上にも寄与しています。
しかし、IMRTの導入においては、治療計画の品質にばらつきが生じるという課題も浮上しています。国内では30の医療機関へのアンケート調査および専門学会からの研究報告が行われており、品質のばらつきを解消する必要があるとの声が上がっています。
AIを駆使した治療計画の品質管理
このような背景の中、東北大学発のスタートアップ企業がNEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の支援を受けて、画期的なソフトウェアの開発に成功しました。その名も「AI支援放射線治療計画品質管理ソフトウェア」です。これは、国内のHigh Volume Centerから得た臨床知見や高品質な治療計画データをAIが学習することで、臨床現場における治療計画の品質向上を目指しています。
このソフトウェアの特長は主に以下の通りです。
1. 国内のHigh Volume Centerの知見と学習データを基に、高品質なお手本となる線量分布を提供し、治療計画のダブルチェックを可能にします。
2. 前立腺癌、頭頚部癌、肺癌、子宮頸癌に対応しており、日本の主な臨床プロトコルにも則った設計です。
3. IMRTの治療計画の教育用ソフトとしても利用可能であり、より質の高い治療計画の実現を支援します。
説明と問い合わせ
この革新的なソフトウェアにより、放射線治療の品質管理が一層進化します。患者が安心して治療を受けることができるよう、医療機関のスキル向上にも寄与することでしょう。詳細につきましては、以下のお問い合わせフォームよりお気軽にお問合せください。
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アイラト株式会社の概要
- - 所在地:宮城県仙台市青葉区荒巻字青葉468-1 東北大学マテリアル・イノベーション・センター青葉山ガレージ内
- - 代表者:代表取締役 木村祐利、角谷倫之
- - 創業:2022年3月
- - URL:アイラト公式サイト
この革新的な技術は、放射線治療の新たな可能性を切り開くだけでなく、がん患者のQOL向上にも大きく寄与すると期待されています。これからの医療技術の進展に目が離せません。