2024年の災害意識調査：在宅避難希望も備蓄不足が明らかに

2024年の災害意識調査結果が明らかに

株式会社一条工務店は、9月1日の防災の日を前に、男女1228名を対象に「災害と住まいについての意識調査2024」を実施しました。この調査は、現代における人々の防災意識や備蓄状況を探るものです。調査の結果、非常に高い割合の人々が災害時の在宅避難を優先する意向を示す一方で、備蓄への取り組みが十分でないことが浮き彫りになりました。

調査の主な結果

1. ハザードマップの認知度
調査によると、自宅周辺のハザードマップを見たことがあると答えた人は48%、見たことがあるが内容を忘れたという人は40%でした。これらを合わせると、実に52%の人が自宅周辺のハザードマップを意識していないことが判明しました。多くの人がハザードマップをどこで確認できるか知らないという問題点も浮き彫りに。

2. 在宅避難の希望と備蓄状況
調査では、91%以上の方がライフラインが停止しても在宅避難を優先したいと答えました。しかし、在宅避難を希望する人の中で約20%は備蓄を全く行っていないという結果も見受けられました。また、全体の96.7%の家庭が備蓄品が1週間未満であることが明らかになり、実践的な備えの不足が浮き彫りになりました。

3. 避難場所の認知度
自然災害時の避難場所や避難経路を家族全員が把握している家庭は約30%のみです。この状況は、災害が発生した際に十分な対応ができない恐れがあります。

4. 子どもへの防災教育
小学生以下の子どもと同居している親たちに聞いたところ、子どもに対して「頭を守る姿勢をとる」と伝えている家庭が約30%いましたが、「特に伝えていない」と答えた家庭も2割に達しました。これにより、子どもに対する防災教育の必要性が改めて示されました。

5. 耐震性に 대한不安
31年以上の古い住宅に住む人の80%以上が、耐震性に不安を感じていると回答しました。この不安の主な理由は、自宅の耐震性を知らないためです。最近の大地震の影響を受けて、防災意識が高まったという人は6割に上りました。

6. 水害のリスク
5割以上の人が身近で水害が発生するリスクを感じていますが、リスクを感じない理由として「海や川が近くにないから」との声が目立ちました。これは、地理的要因が防災意識に影響を及ぼしていることを示唆しています。

7. 線状降水帯への危機感
線状降水帯が発生する予報が出た際に危機感を感じるとした人は80%を超えましたが、そのうちの4割以上が対策を行わない意向を示しています。

専門家のコメント

国際災害レスキューナースの辻直美さんは、「防災への意識は一瞬高まるが、その継続が難しい」とコメントしています。また、具体的な対策を取ることが重要であり、備蓄だけではなく、実際の生活シミュレーションを行うことも推奨されています。

まとめ

今回の調査結果から、災害への備えが必要不可欠であるにもかかわらず、多くの家庭が具体的な行動に移せていない現状が浮き彫りになりました。特に、在宅避難を希望する多くの人々が、実際の備蓄に不安を持っていることは、今後の防災対策において考慮すべき問題です。この調査を通じて、一条工務店が提供する「総合免災住宅」のような取り組みが重要であることが再確認されました。私たち一人ひとりが防災意識を高め、備えをすることが将来の安全につながるのです。