京セラ、革新的な空冷式UV LED光源「G7Aシリーズ」を発表
京セラ株式会社は、インクや樹脂などの硬化、接着に利用される新型の空冷式UV LED光源「G7Aシリーズ」を発表しました。この新製品は、優れた硬化性能を持ちながら、世界最小クラスのコンパクトなサイズを実現しています。これにより、製造現場の省スペース化が進むことでしょう。2025年6月より販売開始予定です。
G7Aシリーズの特長
この新型UV LED光源は、以下の4つの大きな特長を持っています。
1.
業界最高の照度
- G7Aシリーズは、空冷式UV LED光源としては世界最高クラスの照度を実現しました。京セラの独自技術により、エネルギー効率が高まり、照度は20W/cm2(照射距離0mm)に達しています。この高さは、従来の水冷式に匹敵するもので、コンパクトなサイズながら最大のパフォーマンスを引き出します。
2.
省スペース設計
- 従来のG5Hシリーズに比べて、設置面積を62%削減し、高さも10%低くなっています。新たに設計されたG7Aシリーズのサイズは120×52×151mmで、照射窓サイズは30mmを確保しながらも、機器の設置場所を有効活用することができます。
3.
カスタマイズ可能な照射幅
- ユニット構造を採用し、120mm単位で光源を連結できるため、最小120mmから最大2400mmまでの照射幅に対応可能です。この柔軟性は、印刷物など多種多様なラインに適応できる大きなメリットです。
4.
安定した稼働を支えるモニタリング機能
- G7Aシリーズは、LED温度や電流、ファン動作時間、累積照射時間などをモニタリングする機能を搭載しています。これにより、異常の検知やエラー通知が可能となり、装置の安定運転が実現されます。具体的には、フィルタ交換時期やLEDの寿命についての通知も行えます。
環境への配慮
今の製造現場では、環境負荷削減が大きな課題とされており、特にCO2の抑制やオゾン排出の抑制は重要視されています。京セラはこのG7Aシリーズの開発において、冷却水を必要としない空冷式の採用に加え、高出力を実現しました。これにより、附帯設備が不要となり、よりシンプルで効率的な運用が可能です。結果として、印刷や接着、さらには液体ガスケットなどの用途においても、大きな効率化と環境負荷の軽減が見込まれます。
最後に
京セラは今後もG7Aシリーズを通じて、さまざまな産業における省スペース化に寄与し、持続可能な地球環境の実現を目指していく意向を示しています。主な仕様としては、LED波長は365nm、385nm、395nmから選択可能で、照射幅の調整や設定も容易になっているため、今後の展開が非常に楽しみです。