広島の美術館で楽しむAR技術と児玉希望の世界
2024年秋、広島県立美術館と隣接する縮景園がコラボレーションし、画期的なAR(拡張現実)イベントを開催します。このイベントは「お庭で鑑賞、児玉希望」という名で、株式会社palanが提供するノーコードAR作成サービス「palanAR(パラナル)」を採用しています。これにより、訪れた人々は美術作品を新しい形で楽しめる機会が提供されます。
AR体験の内容と楽しみ方
このイベントは、2024年10月4日から11月17日の期間中に開催されます。市民や観光客は、縮景園内で設置された4つのパネルからQRコードをスキャンし、ARフォトフレームを介して児玉希望の作品を体験することができます。特別なアプリをダウンロードする必要はなく、QRコードを読み取るだけで簡単にアクセス可能です。
選べるアートワークは、児玉希望による2つのフォトフレームと10種類のスタンプ。お好きな作品を選んで画面上に配置し、写真を撮影することができ、それをSNSでシェアすることで、友人や家族と一緒にその瞬間を楽しむことができます。
児玉希望の代表作に迫る
広島出身の児玉希望は、昭和の日本画壇に大きな影響を与えた画家です。彼の作品は多彩で、見る人を魅了します。この回顧展では、約120点の代表作が展示され、彼の独特な画風や技術の変遷が一堂に見ることができます。特に、希望が師事した川合玉堂や盟友の伊東深水など、関係の深い作家たちの作品も一緒に展示され、彼の画業を立体的に感じることができるのです。
インフォメーション
イベントは広島市中区の縮景園で行われ、開園時間は午前9時から午後5時までです。特に金曜は夜7時まで開いています。入園料金は一般260円、高・大学生150円、小・中学生は100円となっています。児玉希望展のチケットを提示することで、縮景園の入園が100円で可能になる特典もあります。
美術館の主任学芸員である山下寿水氏は「このコラボレーションによって、両施設をARで繋ぐ初めての取り組みを行い、多くの人々に児玉希望の作品を楽しんで欲しい」とのコメントを寄せています。AR技術を駆使して、スマートフォンのカメラ越しに美しい縮景園を背景に作品を配置し、自由に撮影できるという新しい鑑賞スタイルを提案しているのです。
広島県立美術館と縮景園の魅力
1968年にオープンした広島県立美術館は、中国地方初の公立美術館として地域の文化を支えています。隣接する縮景園は、歴史ある大名庭園で、心安らぐ緑の空間です。美術館では、常に地域密着型の特別展や所蔵作品展を行い、県民とのふれあいを大切にしています。
広島という街の中で、これらの施設がどのように相互に作用し、文化を発展させているのか。このAR企画を通じて、訪問者はさらに深くこの街の歴史や芸術を体験することができるでしょう。QRコードをスキャンし、児玉希望の世界を体感しに、ぜひお出かけください。