生物学が導く未来
2018-10-24 08:30:03
京都工芸繊維大学が提案する新しいライドシェアの未来像
生物学が生んだ新しい移動のカタチ
近年、社会の高齢化が進む日本において、効率的な移動手段が求められています。京都工芸繊維大学のKYOTO Design Labでは、そんな課題に挑む革新的な取り組みが行われています。その中心となっているのが、生物学者とデザイナーのコラボレーションです。特に注目されているのが、アリのコロニーに見られる社会的な行動からインスパイアを受けた分散型のライドシェアサービスです。
アリの知恵を活かした配車システムの研究
このユニークなプロジェクトを率いるのは、ジュリア・カセム特任教授。そして、応用生物学過程の秋野順治教授との共同研究で正確なデータと高い信頼性を生成することに挑戦しています。彼らの目指すところは、アリの社会構造やコミュニケーションのメカニズムを模倣することで、人々が便利に利用できるライドシェアサービスを構築することです。
「社会的な昆虫と現実──集団的知性における実験」という研究テーマのもと、アニメーションや試作模型を用いて、未来のモビリティサービスの具体像を探る活動が行われており、その成果はKYOTO Design Labの東京ギャラリーで展示されました。
高齢化社会のニーズを満たす交通モデル
現在、日本では自動運転車の導入が進められていますが、ただの車両の自動運転だけでなく、地理的特性や地域ごとのニーズに応じた配車システムが必要です。本プロジェクトでは、アリの行動パターンから得た洞察を元に新しいアルゴリズムを設計し、自動車の効率的な配車を目指しています。
吉田教授と協力することで得られたインスピレーションに基づき、ヘンリック・ニーラチュカー氏は、コミュニティにおける異なるニーズにも対応できるダイナミックな交通モデルを開発。これにより、利用者一人一人が求めるサービスを提供できるシステムへと進化します。特に高齢者や障がい者が安心して利用できるように、信頼性を基盤にした非集中的なコミュニケーションパターンを意識しています。
未来への展望
今後は、2019年にロンドンでの展示も予定されており、国内外での発表を通じてこの取り組みが広がりを見せることが期待されています。アリのコロニーに見られるような集団的知性を活かすことにより、交通の新たな形式を提案する本プロジェクト。これが実現すれば、未来の日本のモビリティは、大きく変わる可能性を秘めています。
こうした創造的な取組みが社会的な影響を与えることを期待し、私たちはこの革新を見守り続けます。京都工芸繊維大学の新たな挑戦に注目が集まっています。
会社情報
- 会社名
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京都工芸繊維大学 KYOTO Design Lab
- 住所
- 京都市左京区松ケ崎橋上町1京都工芸繊維大学 KYOTO Design Lab
- 電話番号
-
075-724-7283