朝比奈秋の新作
2025-02-14 11:27:14

芥川賞受賞作家・朝比奈秋の新作『受け手のいない祈り』が登場!

朝比奈秋、衝撃の新作『受け手のいない祈り』登場



昨年、芥川賞を受賞した作家・朝比奈秋が、受賞後初の単行本『受け手のいない祈り』を2023年3月26日に発表する。この作品は、医師としての経験を活かし、過酷な医療現場での使命感とその裏に潜む葛藤を描いたものだ。これまでにも話題を呼んでいた朝比奈の作品だが、今回は大幅な加筆と改稿が施されており、さらなる深みを持った内容に仕上がっている。

作品背景



朝比奈秋は、2021年に『塩の道』でデビュー以来、次々に注目作を発表し、その中で彼女の独特な視点や想像力は多くの読者を魅了してきた。特に、第171回芥川賞を受賞した『サンショウウオの四十九日』では、結合双生児の姉妹を通じて人生の普遍的なテーマを深く掘り下げ、多くの賛同を呼び起こした。

新作『受け手のいない祈り』は、前作の後に書かれたものであり、医療現場での痛々しい現実と命を救うことの意義について考察している。主人公は、大阪近郊の総合病院で働く青年医師・公河であり、彼の目の前には過労死した同期医師の影がちらつく。医療体制が逼迫する中、次々に運ばれてくる患者たちに必死に対応する姿が描かれる。

物語の核心



物語は、公河の視点を通して展開される。感染症の影響で医療現場は厳しい状況に置かれ、彼の病院が最後の希望とされる。徹夜での手術や治療が続く中、公河たちは肉体と精神の限界に挑み続ける。医療従事者たちが直面する厳しい現実、患者を救うための使命感、そして自身の魂が削られていく過程が緊迫感をもって描かれる。

作品内では、「我々の命だけは見捨てられるのか」という叫びが響く。この一言が多くの医師たちの苦悩を象徴している。病院での疲弊した日常が描かれる中、誰もが命を大切にしようとするのに、その命を支える人たちの心が犠牲にされている現状が浮き彫りになっている。

作家の声



九段理江氏も、本作が芥川賞に選出されるべきだったと高く評価している。作家としての朝比奈の視点と、命の重要さを伝える力は、多くの読者に感動を与えるだろう。

朝比奈秋とは



朝比奈秋は1981年に京都で生まれ、医師かつ作家としてのキャリアを築いている。勤務医の傍ら、彼女の作品は文学界で高い評価を受け続けている。特に、医療現場のリアリズムと人間の内面を巧みに表現する点において、多くの読者から支持されている。彼女の作品は、単に物語を語るだけでなく、現代社会が直面している課題について考えさせる知的な刺激を提供する。

新作『受け手のいない祈り』は、命の大切さ、医師の苦悩、そして人間の本質について深く掘り下げた一冊であり、必見の作品に仕上がっている。発売日が待ち遠しい。


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株式会社新潮社
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03-3266-5220

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