シンプロジェンとTupac.Bioが資本提携を締結し新たなバイオ市場開拓へ
シンプロジェンとTupac.Bioの提携がもたらす未来
この度、株式会社シンプロジェンとTupac.Bioが資本提携およびパートナーシップ契約を締結しました。この提携により、両社はバイオプロダクションやゲノム編集技術のさらなる進化を目指します。現在、バイオ経済における合成生物学市場は急成長しており、2025年には年率36%の成長が予想されています。2030年までには200兆円に達する見込みです。
生物の力を最大限に活用
近年、化石資源に依存しない有用物質の生産が求められています。生物学の設計図であるDNAを解析し合成する技術は、特に重要です。低コストで有用物質を生産するためには、微生物のDNAを大幅に改変するための長鎖の合成DNAが不可欠です。また、医療分野では遺伝子を正常な状態に戻すために、高精度な合成DNAが必要とされます。シンプロジェンは、化学的にDNAを合成する独自技術を持ち、これまで合成が難しかった複雑なDNAを、より低コストで迅速に合成することが可能です。
電子世界の力を借りたパートナーシップ
一方、Tupac.BioはDNAの塩基配列をデジタル上で設計・解析するソフトウェアを開発するスタートアップです。これまで米国やシンガポールなどの企業に高品質のソフトウェアを提供してきた実績があります。シンプロジェンは、Tupac.Bioの開発した「BioDesignerTM」といったソフトウェアを利用し、DNA合成の一連のプロセスを最適化することを目指しています。
両社の新しいパートナーシップ契約では、Tupac.Bioが提供するソフトウェアをシンプロジェンがライセンスし、共同開発により新たな基幹ソフトウェアが生まれる予定です。この契約により、情報交換が円滑に行われ、両社の協力関係が強化されます。
更なる効率化とコスト削減
今後開発されるソフトウェアは、産業上必要な長鎖DNAの設計作業を自動化や簡素化し、化学合成に際しての反応条件を計算で最適化することが期待されています。これにより、複雑な長鎖DNAをより低コストで合成できるようになるでしょう。
Tupac.BioのCEOであるEli Lyons氏は、「バイオテクノロジー研究者は、革新的な素材や持続可能な食料生産技術、新たな医療技術の開発を目指して日々研究を行っています。私たちのソフトウェアやDNA合成技術はこれらの研究を加速させる重要なツールです。シンプロジェンとの協力関係は、そのために非常に重要です」と述べています。
シンプロジェンの背景
株式会社シンプロジェンは、2017年に設立され、兵庫県神戸市に本社を置いています。独自のDNA合成技術を駆使し、グローバルにサービスを展開することを目指しています。2020年春までには、国内最大規模の長鎖DNA合成拠点を神戸医療産業都市に設立予定です。
一方、Tupac.Bioは2015年に設立され、日本および米国を拠点にして、合成生物学関連のソフトウェア開発を進めています。これらの企業がタッグを組むことで、今後ますます進化するバイオ経済において新たな道を切り拓くことが期待されています。
会社情報
- 会社名
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株式会社シンプロジェン
- 住所
- 兵庫県神戸市灘区六甲台町1-1
- 電話番号
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