ペイジェントとRiskified:AI不正検知新時代の幕開け
日本におけるキャッシュレス社会の進展は目覚ましいですが、その影で不正利用の問題が深刻化しています。そんな中、株式会社ペイジェントとイスラエルの不正検知のリーダーRiskifiedが提携し、EC加盟店向けに高精度なAI不正検知サービスを提供開始することが発表されました。
増加するクレジットカード不正利用
近年、日本国内ではキャッシュレス決済が普及する一方で、クレジットカードの不正利用被害も深刻な問題となっています。2024年には、被害額は558.0億円に達すると予測されています。オンライン決済特有のリスクとして、カードの有効性を検証する「クレジットマスター」や、転売目的の大量購入、AI技術を活用したなりすましの手口などが登場し、これらの状況が日本のEC市場における頭痛の種となっています。
特に、攻撃者たちは最新のテクノロジーを駆使して、従来のルールに基づいたセキュリティ対策を無効化し、効率的かつ自動的に攻撃する手法へと移行しています。2025年に義務化される「EMV 3-Dセキュア」が不正抑止に一定の効果を発揮する一方で、認証プロセスによるフリクションが、真正な顧客の離脱を引き起こすリスクも孕んでいます。
提携の背景と目的
今回の提携により、ペイジェントのEC加盟店は、RiskifiedのAIプラットフォームを活用して「不正抑止」と「承認率向上」の両立が可能になります。Riskifiedの機械学習モデルは、世界中の巨大取引ネットワークからの学習を通じて、真正なユーザーとボットやなりすましを瞬時に判別します。この高度なAI技術は、誤検知を最小限に抑えながら、不正な取引を効果的に検出します。さらに、EMV 3DSにおいて、リスクが低い取引には認証を省略し、カゴ落ちを防止します。
ビジネスへの影響
過剰なセキュリティによる真正な顧客のブロックを防ぐことで、EC加盟店は本来得られるべき売上を向上させることが期待されています。また、目視審査に伴う手作業を自動化することにより、運用負荷も大幅に軽減されます。
今後の展望
ペイジェントとRiskifiedは、国内EC事業者が直面しているセキュリティの課題を解決し、不正対策をコストから成長のための投資へと変革します。テクノロジーを用いて、「真正な購入者には最高の体験を、不正者には鉄壁の防御を」といった理念のもと、日本のキャッシュレス社会の健全な発展に貢献することを目指します。
Riskifiedのアジア太平洋地域ゼネラルマネージャーであるアヴィラム・ガノールは、次のように述べています。「日本のEC市場は世界最大であり、オンラインショッピングの利用者は増加していますが、その成長を利用しようとする巧妙な不正行為者も同時に増えています。我々は、この提携を通じて日本の企業がオンライン決済を安全に利用できる環境を提供します。」
さいごに
この提携は、Riskifiedによる日本市場での事業展開の象徴です。既に多くの国内企業がRiskifiedの技術を採用しており、今後もその影響力は増していくことでしょう。日本のEC業界における不正検知の新たなスタンダードが確立されることを期待します。