耐放射線性ダイオード
2025-12-22 17:21:24

STマイクロエレクトロニクスが耐放射線性低電圧整流ダイオードを発表

STマイクロエレクトロニクスが革新的なダイオードを発表



STマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM)は、宇宙業界に向けた新たな製品を発表しました。新しい低電圧整流ダイオード、LEO1N58xxファミリーは、地球低軌道(LEO)衛星の電源回路に特化しており、耐放射線性を備えています。この製品は、宇宙環境における厳しい要求に応えるために開発され、コスト効率に優れた選択肢を提供します。

新製品の特徴



LEO1N58xxダイオードは、STがこれまで培ってきた技術を活かし、軽量なSOD128プラスチックパッケージを採用しています。これにより、スイッチング電源やDC-DCコンバータ等の回路において、電源管理と保護機能を余すところなく提供します。

特に注目すべきは、ショットキー・ダイオードの「LEO1N5819」と「LEO1N5822」がそれぞれ異なる電圧と電流特性を有している点です。
  • - LEO1N5819: 45V/1A
  • - LEO1N5822: 40V/3A

また、ファストリカバリ・ダイオードの「LEO1N5811」は、最大150V/6Aの性能を誇り、さらに広範な動作温度範囲での運用が可能です。これにより、極端な環境下でも安定した動作が期待されます。

耐放射線性能



これらの新製品は、宇宙での運用に必要な耐放射線性能を兼ね備えています。具体的には、温度範囲と吸収イオン化線量(TID)、総非イオン化線量(TNID)、シングル・イベント効果(SEE)に関する厳しい基準に準拠しています。TIDはESCC 22900で最大300krad(Si)、TNIDはESCC 22500で最大3 x 10^11p/cm²、シングルイベント・バーンアウトはESCC 25100で最大60MeV/cm²/mgの認定を受けています。

成熟した検査基準



STのLEO1N58xxファミリーは、宇宙グレードのESCC認証を取得しており、車載用のIATF 16949製造プロセスを通って、業界で求められる厳格な品質管理のもと製造されています。製品は、ウェハレベルのトレーサビリティも確保しており、AEC-Q101規格に準拠した試験プロセスを持っています。

市場におけるコストと供給



この新しい耐放射線性IC LEOシリーズは現在量産中で、単価は以下の通りです。
  • - LEO1N5819AF: 約3.00ドル(1000個購入時)
  • - LEO1N5822AF: 約5.00ドル(1000個購入時)
  • - LEO1N5811AF: 約4.50ドル(1000個購入時)

これにより、低コストでの導入が促進され、航空宇宙機器メーカーやサービスプロバイダーの長期的な試験コスト削減につながります。

新宇宙産業の動向



近年、民間企業が主導する宇宙産業は急成長を遂げており、低コストで衛星群を構築し、地球低軌道に打ち上げる動きが進んでいます。STのLEOシリーズは、この新たな市場のニーズに応えるべく開発された製品であり、耐放射線性と品質保証の両方を兼ね備えています。

これにより、通信や地球観測といった新しいサービスの提供が可能になり、持続可能な社会の実現を目指した技術革新が期待されています。

さらなる情報



STマイクロエレクトロニクスのLEO耐放射線性ICに関する詳細情報は、公式ウェブサイトでご確認いただけます。技術の進展により提供される新たな価値をぜひ体感してください。 STのウェブサイトはこちら

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