訪日客数の増加に対応!ホテル業界の多言語サービス拡張
2023年5月、日本政府観光局(JNTO)の発表によると、訪日客数が355万9900人に達し、多国籍化が進む訪日需要が顕著となっています。特に、マレーシアやメキシコなどでは前年比で30%以上の増加を記録。観光業界では、訪日外国人に対するコミュニケーションがますます重要視されています。これを受け、株式会社テリロジーサービスウェア(TSW)が提供する多言語映像通訳サービス「みえる通訳」が、野村不動産ホテルズのノーガホテルや庭のホテルなど全4施設に導入されました。
このサービスは、フロントの多言語対応を実現し、訪日客が日本で快適に滞在できる環境を整えるものです。具体的には、「みえる通訳」を通じて、スタッフがお客様と顔を見ながら精確なコミュニケーションが可能となります。
多国籍化が進むホテル業界の現状
ノーガホテルは、日本国内の観光地、特に東京や京都で人気があり、顧客の9割以上が外国人となっています。このホテルでは、最近になってスペインやフランス、ロシアなどからの訪問者が増加しており、多種多様な言語に対応する必要があります。これまでも簡易翻訳アプリを利用していたものの、特に高度なコミュニケーションや微妙なニュアンスを必要とする場面では、アプリが必ずしも効果的とは言えませんでした。
例えば、ニックネームで予約された場合や、海外サイト経由の複雑な予約トラブルが発生した際には、より確実なコミュニケーションが求められ、従業員がストレスを感じる場面が多々ありました。そこで、客室やフロントスタッフ全員が経済的にもスムーズに多言語対応できる体制を整えることが急務となったのです。
「みえる通訳」の導入効果
「ノーガホテル」のフロントに導入された「みえる通訳」では、トライアルを経て全施設での運用が開始されました。訪日客とのコミュニケーションが容易になることで、従業員は多言語に自信を持ち、お客様の満足度も向上することが期待されています。
野村不動産ホテルズの総支配人、掛川智弥氏は、「みえる通訳」「導入によって、トラブル解決がスムーズになることでお客様の満足度が向上した」と述べています。特に、誕生日旅行のお客様に対してドリンクチケットを提供するなどの点でも好評を得ており、こうした心配りが業務の効率化にも寄与しているとのことです。
またTSWの玉置有生氏は、「AIの翻訳アプリでは言語の特性により誤訳が起きやすく、顔を見たコミュニケーションが不可欠だからこそ、通訳の重要性がある」と強調しました。
未来に向けた対応策
2025年にはトライアルが行われ、2026年5月からは正式にフロント業務での「みえる通訳」を運用します。対応言語は、英語や中国語、韓国語を含む多様な選択肢が用意され、これによりホテル業界における多言語対応の新たなスタンダードが築かれることでしょう。
訪日客の増加を背景に、今後も多文化共生を実現するための取り組みが続けられることが期待されます。このようなサービスが、訪日客とホテルの間に信頼を築き、より良い滞在体験を提供する礎となることでしょう。