インクルーシブ教育の力
2025-05-28 15:30:12

パラアスリートが教えるインクルーシブ教育の重要性とは

パラアスリートが教えるインクルーシブ教育の重要性とは



2023年5月17日、長野県の飯田文化会館にて、公益財団法人日本財団パラスポーツサポートセンター(通称「パラサポ」)の山本恵理氏が「子どもたちの可能性を広げるインクルーシブ教育の力」と題した講演を実施しました。約700名の教育関係者が参加し、彼女のパラアスリートとしての経験や視点が、いかに教育現場に資するかを考える貴重な機会となりました。

山本氏は、先天性の二分脊椎症を抱える当事者であり、現役のパラ・パワーリフティング選手の視点から、障がいを持つ子どもたちが直面する選択肢の狭さについて熱く語りました。彼女が自らの体験を通じて得た教訓は、教育における多様性の重要性を強調し、特に「選択肢を増やすこと」がどれほど重要かを示しました。

参加者とのインタラクション



講演の冒頭では、参加者が互いに趣味やニックネームを共有する自己紹介ワークを行うことで、場の雰囲気を和らげました。その後、山本氏は「障がいとは何か?」と問いかけ、各参加者の回答から障がいについての多様な価値観を描き出しました。

山本氏は、自身にとって障がいとは車いすに乗ることではなく、選択肢が限られることだと説明。さらに、小学生時代に震災後の校外学習での出来事を語り、自分の意志で道を切り開いていく力を持つことの大切さを伝えました。

教育における試行錯誤



「インクルーシブ教育には正解はない。試行錯誤を重ねていくことが大切」と語る山本氏は、教員や生徒同士のコミュニケーションの重要性を強調しました。相手の意見を尊重し、共に選択肢を持ち寄りながら解決策を見出していくプロセスが、より豊かな学びにつながると彼女は信じています。

質疑応答では、自身の強みをどう見つけるかという質問に答え、山本氏は「苦手から強みを見出す方法」を提案しました。また、彼女は他人の選択肢になるための姿勢についても触れ、助け合いの関係を築く重要性を訴えました。

教員の共感と感想



参加した教員たちは、山本氏の講演から多くのインスピレーションを得たようです。小学校の校長先生は「選択肢を広げるという考え方に感銘を受け、これからの教育に活かしていきたい」と述べました。中学校の担任の先生は、「できないことをどうやってできるようにするかを教えていく姿勢が重要だ」と改めて気づきを得たと語りました。

まとめ



山本氏の講演は、インクルーシブ教育の新たな視点を提供し、どのように教育現場で実践していくかのヒントを示すものでした。彼女の体験を通じて、多様性を受け入れることの重要性が改めて確認されました。今後の教育において、選択肢を広げることがいかに子どもたちの可能性を引き出すかを考える契機として、多くの教員がこの講演を生かしていくことでしょう。


画像1

画像2

画像3

画像4

画像5

画像6

画像7

画像8

画像9

画像10

会社情報

会社名
公益財団法人 日本財団パラスポーツサポートセンター
住所
東京都港区赤坂1-2-2日本財団ビル4F
電話番号
03-6229-3721

トピックス(その他)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。