GHS Assistant最新版リリースとその意義
株式会社アサヒグラフィックは、化学品の安全データシート(SDS)作成を支援するツール「GHS Assistant」の最新版を発表しました。この新バージョンは、2025年12月25日に公式発表されたJIS Z 7252:2025及びJIS Z 7253:2025に準拠しており、効率的なSDS作成支援が可能です。2026年2月26日から提供が開始され、化学業界における新たな基盤を提供します。
JIS Z 7252 / JIS Z 7253改正の背景
これらのJIS規格は、日本国内で化学品の分類、表示、及びSDS作成において重要な役割を果たしています。2025年版での改正では、国連のGHS第9版が反映され、様々な変更が行われました。特筆すべき点は、次の通りです:
- - 爆発物の新区分の導入:新たに爆発物の取り扱いが明確化。
- - 加圧下化学品の新設:加圧されている化学品に対する新たな規定。
- - 可燃性ガス区分の見直し:可燃性ガスの危険性を正確に伝える改訂。
- - Hフレーズ/Pフレーズの追加・変更:輸送及び保管における表記が更新。
- - 国内規制記載の義務化:日本国内の法律に基づく情報提供の強化。
- - SDS項目構造の再整理:SDSの項目が再構成され、使いやすさ向上。
従来の規格は5年間使用可能ですが、海外取引や監査の観点から早急な対応が求められることも少なくありません。
再作業負担への影響
化学メーカーや塗料・試薬メーカーにおいて、1社あたり保有するSDSは数十から数百件にもわたります。例えば、100件のSDSを保有している会社が、1件の改訂に2から3時間を要すると仮定すると、再作業の負担は200~300時間に及び、場合によっては300件の場合600時間以上に達することもあります。これにより、企業の実務負担は大幅に増加する懸念があります。
GHS Assistantの新機能
最新版のGHS Assistantでは、改訂負担を軽減するために以下のような機能を実装しています:
- - GHS第9版切替機能:新基準へのスムーズな移行。
- - 爆発物新区分の読み替え処理:新たな対策を自動的に行う。
- - 改正H/Pフレーズ自動反映:最新の情報を即座に反映。
- - 国内規制必須化への対応制御:法律遵守のための適応。
- - ハザード計算ロジック改訂:リスク評価の精度向上。
これにより、手作業での改訂から再計算と再出力を中心とした効率的な作業へと移行できます。
GHS Assistantがもたらす価値
GHS AssistantはSDS作成支援ツールに留まらず、化学品の安全情報業務を幅広く支援するプラットフォームです。具体的には、
- - GHS分類と法規該否判定の自動化
- - ラベル原稿作成の自動化
- - 法改正・規格改正への柔軟対応
- - SDS履歴管理(版数管理)
- - 柔軟な出力様式設定
これらにより、企業の安心と効率を両立させることが可能です。
継続的なバージョンアップと今後の展望
アサヒグラフィックでは、今回の改正にとどまらず、GHS Assistantの定期的なバージョンアップを通じて、法規改正への迅速な追随や操作性の向上を目指します。今後も化学業界の安全情報管理を支える基盤を提供し、企業成長に寄与することを目指しています。
セミナーの実施
2026年2月25日には、今回の改正内容を深く理解するためのオンラインセミナーを開催し、約200名の実務者が参加しました。参加者からは多くの質問が寄せられ、改正への関心や実務対応のニーズの強さが伺えました。このセミナーは今後も継続的に開催される予定です。
終わりに
アサヒグラフィックの代表者は、JIS改正は単なる区分変更に留まらず、SDS運用の見直しの転換点であると説明しています。同社は、法改正に伴う負担を軽減するシステムの提供に努めており、SDS業務の効率化を通じて新たな価値の創出に邁進しています。今後もGHS Assistantは、持続的な成長を支える基盤として化学業界に貢献していきます。