医療現場の革新を見据えた「ユビーメディカルナビ」アップデート
Ubie株式会社は、医療機関向けに提供する生成AIサービス「ユビーメディカルナビ 生成AI」の大幅なアップデートを発表しました。このアップデートは、医療業務の効率化を図り、今後の医療現場を支える重要な施策です。
アップデートの概要
新たに追加される機能には、ワークフロー機能、モバイルデバイスでの活用、API/DWHとの連携などが含まれ、これらは2024年11月から順次導入される予定です。これにより、医療従事者は業務課題をよりスムーズに解決できるようになります。
1. ワークフロー機能の追加
この新機能により、複数の生成AI機能を一度の操作で実行できるようになります。これまでは音声データをテキスト化し、その後要約文を作成するという複数のステップを踏む必要がありましたが、ワークフロー機能によってこれを一括で行うことが可能になります。これにより作業時間を大幅に短縮でき、業務の効率化が期待されます。
2. モバイルデバイスの活用
従来はパソコン使用が必須だった「ユビーメディカルナビ 生成AI」ですが、今回のアップデートでモバイルデバイスからの操作が可能になります。これにより、医療現場での柔軟な活用ができるようになり、患者とのコミュニケーションを妨げることなく業務を進めることができます。
3. API/DWHとの連携
このサービスは、電子カルテなどの院内システムとのデータ連携を可能にします。このAPI/DWH接続によって、業務の半自動化が実現し、例えば夜間に退院予定の患者の情報を基に自動的に退院サマリや紹介状の草案を生成することができるようになります。
アップデートの背景
「ユビーメディカルナビ 生成AI」は、2024年5月にサービス提供を開始し、看護業務の効率化に特化した実証実験が行われました。その結果、看護師の退院時看護サマリ作成において42.5%の時間短縮が実証されています。これにより、病院の業務効率化と医療現場での負担軽減が期待されています。
現在、30以上の病院に導入が進み、現場からはより多様な業務への適用要望が上がっています。このようなニーズを受け、今後の機能拡充が決定したのです。
今後の展望
Ubie株式会社は、2025年までに全国で100施設への導入を目指しています。また、日本で多い死因の一つであるがんに対応するため、特化した機能の開発にも着手する予定です。これは、医療従事者の負担軽減とがん医療の質向上に繋がると期待されています。
最後に
「ユビーメディカルナビ 生成AI」は、医療の質を向上させるための新たな試みとして、今後ますます重要な役割を果たすことでしょう。医療従事者と患者の双方にとってより良い環境を提供するために、このアップデートは重要な一歩と言えます。