明治大学とNECが輝かしい成果を収めた研究
日本マーケティング学会が主催する「マーケティングジャーナル2024 奨励賞」に、明治大学とNECの共同研究が輝かしく受賞しました。この栄誉ある賞は、優れたマーケティング研究に贈られるもので、研究者たちの努力と創意工夫が評価されたことを意味します。受賞した論文は、加藤拓巳(明治大学商学部専任講師)、池田亮介(NECコーポレート事業開発部門主任)、小泉昌紀(NECコーポレート事業開発部門シニアプロフェッショナル)の共著であり、そのタイトルは「消費者向け広告が従業員の転職意向に与える影響—日本の上場企業の正規従業員を対象とした調査に基づく実証」です。
研究の背景と目的
近年、企業における雇用環境の変化や従業員の転職思考が注目されています。その中で、本研究はNECの因果分析AI「causal analysis」を駆使し、仕事の満足度や転職の意向に影響を与える要因を分析しました。特に、インターナルマーケティングで重要視される要因に加え、広告が従業員の転職意向にも関与しているのではないかという仮説を立て、実証的な研究を行ったのです。
具体的には、能力獲得や賃金、ワークライフバランスといった従来の因子に加えて、広告を含む10の要因を調査しました。これらの要因がどのように従業員の満足度や転職意向に結びついているのかを明らかにすることを目指しました。
因果分析AI「causal analysis」の活用
本研究には、NECの因果分析AI「causal analysis」が活用されました。このツールは、観測データを用いて因果関係を分析し、自動的に因果構造図を生成します。この技術により、従来の仮説ベースの分析をより客観的に行えるようになり、データに基づいた知見を引き出すことが可能になります。
このようなAI技術は、人的資本の分析のみならず、エシカル消費や顧客の潜在ニーズ、さらには街づくりにおけるWell-Being向上のための施策にも応用されています。NECは、このような研究を通じて持続可能な社会の実現に向けた解決策を提案しているのです。
研究の意義と今後の展望
今回の受賞は、企業内の人事政策や職場環境の改善に向けた重要な示唆をもたらします。特に、仕事の満足度と転職意向に関する複雑な関係性を明らかにすることで、企業は従業員の心の声に耳を傾け、より良い環境を作り出すことが求められます。これにより、企業の成長と従業員の幸福度向上に寄与することが期待されます。
日本マーケティング学会が開催する第13回マーケティングカンファレンス2024では、受賞の瞬間が多くの注目を浴びました。このような研究が今後も続くことで、マーケティング分野のみならず、ビジネス全体に新たな価値を提供することができるでしょう。
お問い合わせ先
本件に関する詳細は、NECコーポレート事業開発部門因果分析ソリューション事務局までご連絡ください。E-Mail:
[email protected]