岩手県陸前高田市が脱炭素の新モデルで輝かしい未来へ第一歩
日本の岩手県に位置する陸前高田市が、環境省の第5回脱炭素先行地域に選定され、新たな脱炭素と資源循環を基盤とした農林水産業振興のモデルを推進しています。この動きは、地域の復興や持続可能な発展を目指すものであり、特に注目されるのはグラミン日本と連携することで実現した人材育成の試みです。
脱炭素先行地域としての選定
陸前高田市は、震災からの復興を果たした地域として知られています。これまでの復興事業において、地域の自然資源を有効活用し、営農や再生可能エネルギーの導入を進めてきました。そして、環境省からの正式な選定を受け、脱炭素をテーマにした新たな活動を展開することが決定しました。
農林水産業振興モデルの概要
今回のプロジェクトでは、大規模な営農型太陽光発電設備(ソーラーシェアリング)を導入し、ポット式根域制限栽培を採用した果樹栽培を行います。この取り組みでは、津波によって影響を受けた土地の有効活用を促進することが目的です。具体的には、発電設備を活用して農地の経費削減を図りつつ、より効率的な農業経営が見込まれます。
電気保安人材の育成
陸前高田市の独自の試みとして、地域新電力会社である陸前高田しみんエネルギー株式会社と協力し、不足している電気保安人材の確保に向けたモデルを構築しています。グラミン日本は、特に岩手県内の女性を対象にした電気保安人材育成のマインドセット研修や伴走支援を担当し、地域の人材を育てていく方針です。
小出浩平代表取締役は、ノーベル平和賞受賞者ユヌス氏の影響を受けてソーシャルビジネスの道を歩んできた経験を踏まえ、将来的には地域が活力に満ちた場所となるように貢献したいと語っています。
地域の将来に向けて
震災から13年が経過し、ハード面での復興がほぼ完了した現在、陸前高田市は次のステップへと進んでいます。市は2022年度にゼロカーボンシティを表明し、さらに脱炭素先行地域としての取り組みに力を入れています。これによって、地域住民の生活環境が改善され、持続可能な地域社会の実現を目指しています。
陸前高田市は、豊かな自然環境と温暖な気候を享受しており、今後もその特性を生かした事業展開が期待されます。主に農業や再生可能エネルギーの導入を進めながら、地域の活性化と生産性向上に努めていくことでしょう。これからの陸前高田市の取り組みに、ますますの注目が集まります。