ローザスの新作ダンス『和声と創意の試み』が日本初上演
来る2026年6月、埼玉県の彩の国さいたま芸術劇場にて、ベルギーのダンスカンパニー〈ローザス〉による新作演目『和声と創意の試み』が日本で初めて上演されます。この作品は、2025年に高松宮殿下記念世界文化賞を受賞した振付家、アンヌ・テレサ・ドゥ・ケースマイケル氏と、モロッコ出身の若手振付家ラドワン・ムリジガ氏の共同作だ。彼らは西洋音楽の名作、ヴィヴァルディの《四季》を素材にし、自然との関わりをテーマとした作品を創り上げました。
『和声と創意の試み』は、気候変動の影響が私たちの生活に与える影響を静かに問いかけるダンス作品です。観客は、祭りのような華やかさから、自然の厳しさまでを体感することができるでしょう。ヴィヴァルディの《四季》は、各4つの楽章を持ち、それぞれが異なる季節を描写しています。これをもとに、ケースマイケル氏は長年の構想を実現し、詳細な音楽分析をもとに振付を構築しました。演奏は、バロック・ヴァイオリンの名手であるアマンディーヌ・ベイエが率いるアンサンブル〈リ・インコーニティ〉が担当し、音楽の持つ深い意味にも触れながら進むことになります。
作品の中では、自然のさまざまな情景がダンスによって表現され、観客は農民の営みや鳥のさえずり、さらには地球における四季の移り変わりを体験することでしょう。振付におけるケースマイケル氏の緻密さと、ムリジガ氏の動きから出る詩的な表現が融合し、踊り手が舞台を彩ります。特に注目すべきなのは、ダンサーたちが見せる跳躍や回転の動きが、生命の循環や宇宙の調和を感じさせる点です。
また、作中で流れる詩「We, the salvage」は、マルチメディアアーティストのアスマー・ジャマによって書かれたもので、気候変動と四季の喪失という現実に対する鋭い問いかけがなされています。この作品を通じ、観客はただの視覚的な体験ではなく、心に響くメッセージを受けることができるでしょう。
今回の来日は、7年ぶりのこととなり、彩の国さいたま芸術劇場には2010年の『3Abschied ドライアップシート(3つの別れ)』以来16年ぶりの登場となります。現代舞台芸術の最前線を体感できるこの機会を、ぜひお見逃しなく。
公演概要
- - 日時:2026年6月19日(金)19:30開演 / 20日(土)14:00開演 / 21日(日)14:00開演(上演時間:約90分、休憩なし)
- - 会場:彩の国さいたま芸術劇場 大ホール
- - 料金:一般(全席指定):S席8,000円 / A席5,000円
- - チケット発売日:3月28日
一般のチケット販売に関する情報や公演の詳細については、公益財団法人埼玉県芸術文化振興財団の公式サイトをご覧ください。
観客を魅了する革新的な振付、心に響く音楽、そして深いメッセージを備えた『和声と創意の試み』は、舞台芸術の新たな地平を切り開くことでしょう。期待が膨らむこの作品に、ぜひご注目ください。