MSDがジョイセフと協力しカンボジアの母子保健を強化
MSDがカンボジアにおける母子・思春期保健のサービス強化へ
MSD株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:カイル・タトル)は、グローバルNGO支援プログラム「MSD for Mothers」の支援先に、公益財団法人ジョイセフを選定し、カンボジアでの母子保健サービスを強化するプロジェクトを開始することを発表しました。これにあたり、約81万ドル(約1億2,150万円)が拠出されることが決定しています。
「MSD for Mothers」とは
「MSD for Mothers」は、妊娠および出産に伴う女性の死亡をゼロにすることを目指す、MSDによるグローバルCSR活動の一環です。MSDは、このプログラムを通じて、妊娠中および産前産後の女性の健康と幸福を向上させる取り組みを行っています。この活動は、2011年に設立され、これまでに70カ国以上で275件のプロジェクトが実施されています。日本からはジョイセフによるミャンマーでの妊産婦支援プロジェクトも支援されています。
プロジェクトの目的
今回のジョイセフのプロジェクトは、カンボジア北部に位置するスタントレン州における思春期および先住民・少数民族の女性の健康改善を目指すものです。この地域は、東南アジアで最も高い妊産婦死亡率を抱えており、特に10代の妊娠が多く見られます。また、経済的な貧困や早婚の文化、医療アクセスの不足といった課題にも直面しています。
具体的なアプローチ
ジョイセフの理事長・勝部まゆみ氏は、このプロジェクトが特に妊娠可能年齢の女性に質の高い母子保健ケアを提供することを目指していることを強調しています。具体的な施策としては、保健センターでの医療従事者や地方行政官を対象とした研修、思春期の青少年を取り巻くコミュニティへの意識向上活動、さらにユースフレンドリーな保健サービスのアクセス拡大が考えられています。
地域に根付いた取り組み
このプロジェクトは、地域に密着した支援を行うことが本質です。現地のNGOとの協力により、プロジェクトの持続可能性が確保され、ユースボランティアや大人サポーターによる啓発活動も推進される予定です。これにより、若者たちが自らの健康に対して責任を持ち、周囲を啓発する力を養うことが期待されます。
国際的な背景
この取り組みは、国連が提唱した「持続可能な開発目標(SDGs)」の一環として、妊産婦死亡率を2030年までに10万人あたり70未満にするという目標達成に寄与するものです。MSDは、今後もこのようなグローバルな課題解決に向けた活動を支援し続ける方針です。
結論
MSDとジョイセフによるこの新たなプロジェクトは、カンボジアにおける母子保健の改善に貢献する重要な一歩です。妊産婦の健康を守るため、また地域の女性たちのニーズに応えるための取り組みが、今後どのように広がっていくか注目されます。
会社情報
- 会社名
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MSD株式会社
- 住所
- 東京都千代田区九段北1-13-12北の丸スクエア
- 電話番号
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03-6272-1000