Workday Data Cloudの誕生
2025年9月16日、Workdayは企業向けの新しいデータプラットフォーム「Workday Data Cloud」を発表しました。このプラットフォームは、人事や財務データの管理をスマートに行うためのものです。従来のビジネス分析システムとシームレスに連携し、企業が持つ貴重なデータを最大限に活用できるように設計されています。
データ活用の新時代
Workday Data Cloudは、企業が人事・財務データを市場や顧客データと統合し、新たな戦略的優位性を生み出す手助けをします。このプラットフォームの導入により、豊富で信頼性のあるリアルタイムのインサイトが得られ、業務の改善が期待できるでしょう。ユーザーは複雑なデータ処理から解放され、価値のある情報に迅速にアクセスできるようになります。
連携プラットフォームとのパートナーシップ
Workdayは、Snowflake、Databricks、Salesforceとのパートナーシップにも力をいれています。この連携により、ユーザーはデータのゼロコピーアクセスを実現し、社内外のデータを効率的に統合できます。これにより、高額なデータエクスポートやレポート作成の手間が省けます。
たとえば、小売業者は、従業員エンゲージメントに関するWorkdayのデータと店舗パフォーマンスに関するSnowflakeのデータを組み合わせることで、売上成績の高いチームを特定できます。財務部門では、Workdayの財務データをDatabricks上の市場データと組み合わせることで、リアルタイムの予測やシナリオプランニングが実現します。
AI駆動のイノベーションを支援
Workdayのエンタープライズ向けAIプラットフォームは、データの活用を加速します。データ部門の担当者は、信頼性の高い最新のデータを用いた予測モデルの構築が可能になります。また、業務プロセスを横断的に見える化し、企業全体の意思決定をサポートするための洞察を提供します。
Workdayの製品&技術部門の責任者であるゲリー・カズマイヤ氏は、次のように述べています。「企業内で最も価値のあるデータは、しばしば利用しづらい状況にあります。Workday Data Cloudにより、ユーザーは信頼性のあるデータに簡単にアクセスでき、AI駆動型のイノベーションを進めることが可能になります。」
利用可能な機能
Workday Data Cloudは以下の機能を提供します。
- - Workday Data Lake: ヒューマンキャピタルマネジメントや給与計算などのビジネスオブジェクトに安全かつ容易にアクセスでき、データの一貫性を向上させます。
- - Workday Data Connect:新しいApache Iceberg連携により、Workdayと他の主要データプラットフォーム間でのゼロコピーによるデータ共有が可能になります。
- - Workday Live Data Query: SQLを直接使って基幹業務データにアクセスでき、高度な分析を迅速に行えます。
- - Workday Prism: 外部プラットフォームからのデータ統合と変換機能の拡張により、業務に必要なデータをスムーズに活用できます。
このように、Workday Data Cloudはさまざまな業務において強力な支援を提供します。これにより、経営陣は適時に正確な情報を得て、適切な意思決定を行うことができるようになります。
提供時期
Workday Data Cloudは、2026年の前半にアーリーアダプター向けに提供を開始し、後半には一般提供が予定されています。これによって、多くの企業がこの革新的なプラットフォームを利用できるようになることでしょう。
Workdayは、テクノロジーを駆使し、企業の人事と財務の統合を進め、より効率的な業務運営を実現します。今後の展開に注目です。