北海道稚内市に国内初の風力発電直結型グリーンデータセンター
豊田通商株式会社(以下、豊田通商)とそのグループ会社である株式会社ユーラスエナジーホールディングス(以下、ユーラスエナジー)が、北海道稚内市において風力発電を利用した再生可能エネルギーを活用したグリーンデータセンター「宗谷グリーンデータセンターI(仮称)」の事業を始めることを発表しました。これは、風力発電所から直接生グリーン電力を供給されるデータセンターとしては日本初の試みに該当します。
1. 事業の背景
1.1 対象地域の特性
宗谷地域は風況に恵まれ、すでに豊田通商グループが運営する10件の風力発電所があり、総連系容量は525.5MWに達しています。にもかかわらず、地域内の電力需要が不足しているため、新たな風力発電所の建設が難しいという課題が存在します。特に、再生可能エネルギーのポテンシャルが高い一方で、送電網には高い負荷がかかっている状況です。
1.2 データセンターの消費電力問題
さらに、最近のAI技術の発展により、データセンターの電力需要はますます増加しています。特に、電力(ワット)とデータ処理や通信(ビット)を最適に連携させる「ワット・ビット連携」の重要性が高まっており、その電力供給源として再生可能エネルギーへの依存が求められるようになっています。しかしながら、現在日本のデータセンターは都市部に集中しているため、電力負荷の偏在や災害時の事業継続性(BCP)に関しても問題視されています。
2. 宗谷グリーンデータセンターI(仮称)について
本事業では、樺岡ウインドファーム(以下、樺岡WF)の近隣に9,900㎡の敷地を確保し、受電容量3MWのデータセンターを整備。自営送電線を通じて生グリーン電力を引き入れます。豊田通商がデータセンターの運営を担う一方で、ユーラスエナジーが土地および建物の整備と電力供給を行います。
このデータセンターは、再生可能エネルギー由来の電力を主な電源としており、さらに不足する場合には他の再生可能エネルギーからの電力も調達して供給の安定化を図ります。こうした取り組みを通じて、環境負荷の小さいデータセンターを実現することを目指しています。
3. 今後の展望
着工は2026年の4月、開業は2027年を予定しており、中長期的には2030年頃に10MWから20MW規模に拡張する計画もあるとのこと。また、将来的にはデータセンター集積エリアの開発も視野に入れています。これらの取り組みを通じて、豊田通商グループは再生可能エネルギーの普及とデジタルインフラの強化に寄与し、国家の「ワット・ビット連携」の推進にも寄与する意向です。
4. データセンターの基本情報
- - 名称: 宗谷グリーンデータセンターI(仮称)
- - 所在地: 北海道稚内市
- - 敷地面積: 9,900㎡
- - 建物構成: 1階建て、耐震構造
- - 受電容量: 3MW
- - 着工予定: 2026年4月
- - 稼働開始予定: 2027年中
この新たなデータセンターが、地域の電力問題を解決しつつ、持続可能な社会の実現に向けた重要な一歩となることが期待されています。