はじめに
AA Health Dynamics株式会社が、妊産婦の命を救うための重要な取り組みをスタートしました。ケニアの妊産婦死亡率は342人に1人と、日本の1920年代と同等の厳しい状況です。この問題に対処するため、750万円の資金を調達するクラウドファンディングを2023年2月18日から実施しています。
クラウドファンディングの目的
今回のクラウドファンディングの目的は、POCUS(Point of Care Ultrasound)トレーニングのための資金集めです。このトレーニングでは、超音波診断を駆使して妊婦の健康状態を評価し、安全な出産を支える技術を身に付けることができます。これにより、妊産婦死亡率を改善し、安心して出産できる環境を整えることが目指されます。
ケニアの医療現状
ケニアでは、医師不足が深刻な問題となっています。1,000人あたりわずか0.2人の医師しかおらず、これは世界平均の1.5人、日本の2.4人と比べると著しく少ない数です。特に首都ナイロビでは、救急医療において3〜4時間の待ち時間が珍しくない状況が続いています。
また、医療施設の設備や医師の技術レベルも低く、教育環境も未整備です。特に救急医療専門の教育機関は存在せず、医師は海外での留学を余儀なくされています。このため、教育の充実が急務となっています。
超音波診断トレーニングの重要性
POCUSトレーニングを行うことで、医師らが短期間で必要な技術を習得し、自国内で実施することが可能となります。超音波診断を行うスキルは、特に産婦人科において大きな力を発揮し、妊婦に対する正確な診断が行えるようになります。
今回のプロジェクトでは、特に産婦人科に焦点を当て、超音波診断機やトレーニングの開発に必要な資金を集めることが執行されています。750万円のうち、500万円は超音波診断機の購入に充てられ、250万円はトレーニングの設計や実施に使われる予定です。
すでに築かれた基盤
AA Health Dynamicsは、これまでに15名のトレーナーを育成しており、オンラインとオフラインのハイブリッド形式でのトレーニングを実施しています。知識の提供だけでなく、実践的なトレーニングも重視しており、超音波画像のポートフォリオ作成や最終技術試験を設けてスキルを確実に習得させる仕組みが整っています。
未来に向けて
次のステップとして、成功裏にクラウドファンディングを完了し、トレーニングを実現することで、妊産婦死亡率の改善を図りたいと考えています。これにより、さらなる支援者の獲得や新たなトレーニングプログラムへの横展開が可能となることでしょう。
私たちの取り組みが、ケニアの妊産婦たちに明るい未来をもたらすことを信じ、今後も活動を進めていきます。クラウドファンディングに関する詳細は、
こちらからご覧ください。
実施スケジュール
クラウドファンディングは2023年4月30日まで募集中です。成功事例を広めつつ、ケニアの医療教育を改善するためにも全力を尽くします。