林業の新たなサポート技術、アシストスーツの導入
合同会社おおまち林業が、林業作業の負担を軽減するために、株式会社イノフィスのアシストスーツ「マッスルスーツSoft-Power®」を導入しました。このハイテクスーツは、腰の負担を35%軽減することができ、特に重労働の多い森林伐採現場での使用が期待されています。
アシストスーツ導入の背景
長野県大町市を拠点に持つ合同会社おおまち林業は、樹木の伐採を主な業務にしている企業です。伐採現場では、特に支障木や建物近くの伐採、また道路沿いの作業など、高度な専門技術が求められます。最近では環境への配慮からも、手作業による伐採が増加しています。しかし、手作業での搬出作業は身体的負担が大きく、特に腰や背中へのダメージが課題となっていました。疲労や痛みが作業効率を下げる要因となり、長期的には作業続行も難しい状況が懸念されています。
マッスルスーツSoft-Power®とは
「マッスルスーツSoft-Power®」は、イノフィスが開発したアシストスーツで、人工筋肉の技術を駆使して作業者をサポートします。サポータータイプとしては際立った補助力を発揮し、特に重量物の搬出時にその真価を発揮します。公式な試験において、腰の負担を35%軽減できることが実証されており、製造・物流倉庫や介護、さらには農作業など幅広い分野で活躍が期待されています。
製品のサイズは1種類のみで、150㎝から200㎝の身長に対応し、ウエストサイズはフリー。希望小売価格は59,400円(税込)となっています。
合同会社おおまち林業の体験談
合同会社おおまち林業の業務執行社員である瀧川宏之さんは、実際にマッスルスーツを使用した体験について語りました。
「私たちは非常に特異な伐採業務を行っており、特に手作業でしか行えない現場が多いです。市販の腰サポーターを使用していた時期もありましたが、やはり限界がありました。アシストスーツを試用した時、その効果をすぐに実感できました。疲労感がほぼなくなるだけでなく、作業が楽になることを体感しました。」
彼は続けて、「以前は重労働の後に腰痛に悩まされることが多かったのですが、マッスルスーツを導入後はそのような不安が軽減されました。実際にスーツを着けずに作業をした時に痛めたこともあり、その価値は明らかです。」と語っています。
まとめ
アシストスーツは、林業の作業環境を大きく改善する可能性を秘めています。今後、さらなる導入が進めば、林業現場での作業効率が向上し、安全性も高まるでしょう。作業者の健康を守りながら、持続的な林業を実現するための技術として、今後の展開に期待が寄せられます。