ビール飲用動向調査
2024-09-02 12:34:09
ビール・発泡酒・新ジャンル商品の飲用動向と税制改正の影響
ビール・発泡酒・新ジャンル商品の飲用動向と税制改正
ビール酒造組合及び発泡酒の税制を考える会によって、2023年度に実施された「ビール・発泡酒・新ジャンル商品」の飲用動向調査の結果が発表されました。本調査は2002年から行われているもので、今回も多くの興味深いデータが収集されました。
調査概要
まず、本調査は月に一度以上お酒を飲む人を対象にし、1,200人からの回答を基にしています。家庭でのビール系飲料の飲用状況を探るため、参加者に対して多様な質問が行われました。
家庭での飲用状況
調査結果によると、家庭でビール系飲料を飲んでいる割合は「ビール」が61.5%であり、昨年に比べ5ポイントの増加を見せています。一方で「発泡酒・新ジャンル」は39.4%というデータが出ました。また、2023年10月に施行される酒税改正の前後での飲用量の変化も注目されており、ビールの飲用量は「増えた」という回答が13.0%であったのに対し、税率が据え置かれた発泡酒と増税された新ジャンルはそれぞれ12.1%及び13.5%が「減った」と回答しています。
飲用理由の分析
ビールを選ぶ理由として最も多いのは「おいしいから」であり、その割合は79.4%に達しています。次いで「品質が良いから」という理由が23.3%という結果になりました。発泡酒および新ジャンルについても、半数以上が「おいしいから」と回答していますが、それ以上に「価格が手頃だから」が63.8%と高い割合を占めており、価格が飲用の主要な要因であることがわかります。
価格変動への反応
ビールの350ml 6缶パックが50円の値下げをすると、約16.8%の飲用者が飲用量の増加を示唆しています。逆に、発泡酒・新ジャンルが50円の値上げをすると、18.0%が飲用量の減少を見込んでいるとのデータが出ました。これにより、消費者がビール系飲料の販売価格の変化に敏感であることが確認されんななります。価格が上昇すると、消費者は他のアルコール飲料への切り替えを考えることがあり、飲酒量自体が減少する傾向も見受けられます。
税制度の影響
平成29年度の税制改正により、ビール・発泡酒・新ジャンル商品の酒税は段階的に見直され、2026年10月には統一されることが決まっています。その際の税負担は小売価格の34%程度になると試算され、「高い」と感じる消費者が59.8%を占めるという結果が出ています。この数値は「安い」と感じる人(4.4%)や「適正」と考える人(12.4%)を大きく上回っていることも注目されます。
結論
今回の調査を通じて、ビール・発泡酒・新ジャンル商品の家庭内での選好や、税制改正が消費に与える影響について多くの示唆が得られました。特に、味に対する重視と価格感度が、消費者の選択において重要なファクターであることが伺えます。今後の市場動向や政策の影響を注意深く見守る必要があります。
会社情報
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発泡酒の税制を考える会
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