訪問美容師セミナーがつくば市で実施
2024年9月13日から14日にかけて、茨城県つくば市で訪問美容師向けの実践型セミナーが開催されました。このイベントは、結婚や出産を機に仕事のスタイルに悩む美容師たちに、新たな働き方の選択肢を提供することを目的としています。
主催するのは、つくば市で「ゆう美」という出張美容サロンを運営する小久保ますみ氏。彼女は2019年の新型コロナウイルスの影響を受け、「店舗を持たずに活動できる訪問美容師」として開業し、毎年200件以上の相談を受けています。従来の美容室での勤務に疲れた方々にとって、訪問美容の存在は非常に重要です。
訪問美容サービスとは?
訪問美容は、外出が困難な方々に、自宅や施設で美容サービスを提供するものです。ヘアカットやカラーリング、パーマ、メイク、着付けなど、通常の美容院で受けられるサービスを、提供者が訪問して行います。オリンピックやコロナ禍の影響により、このサービスの認知度はまだ低く、必要な方と提供者との間にはハードルがあります。
特に、美容師資格を持ちながら他の職業に就いている「休眠美容師」が増えています。結婚や出産を理由にサロンから離職した美容師も多く、実に58.3%が仕事を続けることができない状態に置かれています。このような状況を受け、訪問美容師としての働き方を提案するセミナーが重要とされているのです。
セミナーの内容
この2日間のセミナーは、参加者が実践的なスキルを学ぶための機会となりました。1日目には、寝たきりの方々へのベッドカットやシャンプー方法が紹介され、訪問理美容師によるデモンストレーションが行われました。参加者はそれを見て、自らの技術を磨くことができました。
2日目には、特に身体的な制約を持つ方への着付けがテーマとされ、ホスピスでの勤務経験を持つ看護師から直接指導を受けました。身体や心の変化に注意を払いながら、適切にサービスを提供するために必要な知識を実践的に学ぶことができました。
参加者の感想
受講生からは感動の声が寄せられました。京都府のE.Nさんは、「初めてベッドカットを実践し、自分の考えが浅はかだったことに気づきました。講師の方のアイディアに驚きました」と語りました。東京都のM.Mさんも、「1つ1つの声かけと動作に深い意味があり、今後の仕事に活かしていきます」と感想を述べました。京都府のA.Oさんは、他のセミナーと比べ、このセミナーは特に有意義だったと評価しました。
今後の活動について
今後、小久保氏は美容師・理容師資格を持つ方々に向けた啓発活動を続けていく意向で、定期的に実践型セミナーを開催する計画です。病気や障がいを持つ方々が「いつまでもおしゃれを楽しみたい」という願いを叶えられるよう、更なる努力を重ねていく所存です。地域社会の連携を強化し、心からの笑顔と健康を提供できる空間を作ることを目指しています。
詳細は、公式サイトをぜひご覧ください。
ゆう美公式サイト