台湾へのエネルギー効率化への取り組み
三菱重工業は、台湾の長春石油化学股份有限公司に向けて、H-25形ガスタービンを2台受注したことを発表しました。このガスタービンは、同社の苗栗工場向けに供給され、約3万kWの出力を持つことが特徴です。運転開始は2028年末を予定しており、この新しい設備により電力と製造プロセス用蒸気を供給します。
長春石油化学は、苗栗市に位置するコージェネ設備の効率を高めるため、既存の重油及び石炭焚きのボイラーを、高効率の天然ガス焚きシステムに転換する計画を進めているのです。これにより、環境負荷の軽減と同社のエネルギー政策への貢献が期待されています。
長春石油化学の背景
長春石油化学は、台湾における主要な石油化学企業であり、長春グループの中核会社です。台北市に本社を構えており、国内外にわたる多くの工場やグループ会社を保有しています。三菱重工業は、1984年以降、このグループに対して発電及びコージェネ設備の主要機器を数多く納入しており、信頼のあるパートナーとしての関係を築いてきました。
H-25形ガスタービンの信頼性
H-25形ガスタービンは、長時間にわたり安定した運用実績を有しており、その高い信頼性が評価されています。国内外での納入実績は200台を超え、今後もコージェネ用として使用されることにより、従来のボイラーと比較してエネルギー効率の向上が見込まれます。
環境への配慮
三菱重工業は、今後も国内外の産業用自家発電システムやコージェネ市場において、積極的な取り組みを進めていく方針です。CO2排出量の削減と、各地域の産業基盤を強化するための努力は、持続可能な経済の実現に貢献することでしょう。
この新しいプロジェクトは、エネルギーの効率化と環境への配慮を両立させる画期的な取り組みであり、台湾のエネルギー政策の実現に向けた重要な一歩となります。