新しい旅の目的地を創出する「Destination Create Project」
日本の地方創生をテーマにした「Destination Create Project」(DCP)が、本格的に始動しました。このプロジェクトは、地方創生プロデュースを行うさとゆめと、旅行業界で名を馳せるHISが共同で進めています。DCPの目的は、日本全国に新たな旅の目的地を創造し、観光立国としての日本の魅力を引き出すことです。
近年の観光現場の変化
近年、インバウンド観光の復活により、有名観光地に訪れる観光客が増加し、「オーバーツーリズム」の問題が浮上しています。このため、従来の観光スポットだけでなく、新たに観光地としての可能性を秘めた地域にも焦点を当てることが重要です。これにより、より多くの観光客が訪れ、地域経済の活性化が期待されます。
また、ただ名所を巡るだけでなく、自然や文化、人々との触れ合いを通じて、個々のライフスタイルや興味に合った旅行体験を提供する「ライフスタイルツーリズム」にも対応していきます。これらの要素を考慮し、地方創生事業に寄与する専門人材を地域に派遣することも視野に入れています。
DCP参加の自治体
現在、DCPに参画予定の自治体は4つで、各地域の特性を生かした新しい目的地作りが進行中です。参加が決定している自治体は以下の通りです。
- - 宮崎県 椎葉村
- - 熊本県 球磨村
- - 山形県 河北町
- - 徳島県
これらの地域を第一弾とし、今後は全国で100の地域に展開する計画が進められています。
未来に向けたビジョン
DCPは地域資源を活用しながら、社会に新たな提案を行うことを目指しています。単なる観光地だけではなく、生活そのものを「旅」の一部と捉え、「旅」と「暮らし」、さらには「人生」をデザインしていく新しいアプローチが求められています。これにより、地域の人々の生活が改善され、観光業も活性化されることでしょう。
DCPに興味がある自治体の方々には、公式サイトからの問い合わせを受け付けています。自治体の特性やニーズに応じた「新しい目的地」づくりについて、DCP実行チームがヒアリングを行い、具体的なプランを協議します。地方創生に向けて、地域とともに歩んでいくプロジェクトです。
さとゆめの役割
さとゆめは「Local Business Incubator」として、人を起点にした地域発展を目的とした事業創出に取り組んでいます。全国の50以上の地域で、事業の立ち上げから運営までを支援し、地域の資源を最大限に活かした活動を行ってきました。東京奥多摩での「沿線まるごとホテル」や、山梨県小菅村の「NIPPONIA小菅 源流の村」など、様々な取り組みを通じて地域の魅力を発信しています。
おわりに
さとゆめとHISの「Destination Create Project」は、未来の旅の形を模索し、一人ひとりに合った新しい体験を提供するための取り組みです。旅がもたらす感動を、もっと多くの人々と地域に届けるために、今後も注目していきたいプロジェクトです。