岡山大学が発表した脱炭素経営推進の取り組み
国立大学法人岡山大学が、脱炭素経営を目指す中小企業への支援体制構築モデル事業を展開し、その成果を発表する最終報告会を開催しました。このイベントは2025年1月29日に行われ、約150名の関係者が参加しました。そこで、研究・イノベーション共創機構の舩倉隆央副本部長が、事業の概要や成果について詳しく説明しました。
この事業は昨年7月に採択されたもので、岡山大学が全国で唯一のモデル地域として選ばれました。舩倉副本部長は、「地域脱炭素創生・岡山コンソーシアム」の活動内容や、脱炭素経営支援に向けたさまざまな取り組みについて述べました。特に、DXサンライズおかやま(DXSUN)との連携を強化することで、企業がデジタルトランスフォーメーション(DX)とグリーントランスフォーメーション(GX)の両方を進められるよう支援している点が印象的です。
また、岡山大学経済学部では、地域内の企業を対象にCO2排出量のモデル算定を実施し、その結果を基に企業の脱炭素化に向けた具体的な施策を提案しています。この活動によって、企業は自社の温室効果ガス排出量を具体的に把握し、より効果的な脱炭素対策を講じることができるようになります。
最終報告会では、各地域から参加した事業の成果発表も行われました。中小企業の持続可能な発展が期待される中で、地域全体での脱炭素経営に向けた意見交換が活発に行われ、参加者の熱意が伝わってきました。
岡山大学は、今後もこれらの取り組みを強化し、特に学生が参加できるような体制を整える考えです。学生によるCO2排出量可視化チャレンジの参加人数を増やし、地域企業との協力を進めることで、環境リテラシーを高めるほか、企業の脱炭素経営を実践的にサポートすることを目指しています。また、自動車部品サプライヤー向けに「自動車脱炭素ワーキンググループ」を設立予定で、地域の金融機関や経済団体との協力体制を強化し、支援メニューを充実させていく考えです。
脱炭素社会の実現に向けて、岡山大学は産官学金の連携を通じて前進し続けるでしょう。今後も地域経済の持続可能な発展を支え、魅力的なゆかりのある大学としての役割を果たしていくことが期待されます。岡山大学の次なるステップに、多くの人々が注目を集めています。
最後に、参加者は今回の取り組みを通じて見えてきた課題や解決策を共有し、地域ぐるみでの支援の重要性を実感した様子でした。脱炭素経営は中小企業にとって大きな挑戦ですが、岡山大学の指導のもと、多くの企業がこの挑戦に立ち向かうことができるのです。