若手起業家支援プログラム「COM-PJ」が送る最終ピッチ
社会課題を解決することを目指す若手起業家を支援するプログラム「COM-PJ(コンプロジェクト)」が、2025年の10月4日に最終ピッチを実施します。このプログラムは、京都リサーチパーク株式会社(KRP)と株式会社talikiが共催しており、今年で第6期を迎えます。過去の5年間で68人の起業家がこのプログラムに参加し、38名が実際に起業を果たしています。さらに、参加者は約59件のビジネスコンテストで受賞するなど、プログラム終了後も多方面で活躍を遂げています。
最終ピッチの概要
「COM-PJ」の最終ピッチは、ソーシャルカンファレンス「BEYOND2025」の一環として開催されます。プログラムの成果を発表する場であり、参加者である若手起業家たちは自らの社会課題に向き合った事業プランをVCや経営者といった審査員、さらにはイベント参加者の前で披露します。このイベントでは、審査員やオーディエンスからのフィードバックや投票によって各種賞が授与される予定です。
COM-PJとは何か?
COM-PJは、30歳以下の若手起業家、特に創業2年未満の起業準備中の方を対象とした支援プログラムです。3か月という短期間の中で、参加者は毎週の進捗フォローや実践的な講義を受けます。また、経営者やVCのゲストメンターによるフィードバックを通じて、事業化の精度を高めていきます。参加者は自らのアイデアや課題意識をユーザーに対して検証するためにプロトタイプを作成することも目指しています。
特徴と背景
この取り組みの背景には、日本政府が策定した「スタートアップ育成5か年計画」があります。この計画は、スタートアップ産業の育成に向けた支援を強化することを目的としています。特にプレシードやシード期の起業家への支援が強化されており、メンターによる支援や起業家教育の拡充が求められています。昨今、起業家は単に事業拡大を目指すのではなく、社会貢献を志向するケースが増えており、そのニーズに応じた支援が必要とされています。
京都という地での取り組み
京都は、革新的な技術やサービスを長年にわたり育成してきたビジネスエコシステムを有する地域です。この京阪神地域は2020年に内閣府からスタートアップエコシステムの拠点として認定されるなど、注目を集めています。1989年から起業家支援に取り組んできたKRPと、社会課題解決に特化した起業支援を行うtalikiが、共に「COM-PJ」を企画し現在に至ります。
最終ピッチ登壇者の紹介
今年の最終ピッチには13名の第6期生が登壇予定です。各々が抱える社会課題に真摯に向き合い、以下のような多彩なテーマで事業プランを発表します。
- - 青山 晃広 氏(株式会社クリエスタ 代表取締役CEO): 高齢者の生きがいを取り戻す「はなまるチャレンジ」
- - 北野 まどか 氏(神戸大学起業部 SkinNotes): アトピー性皮膚炎の小学生向けインナーシャツ開発
- - 遠矢 勇輝 氏(Hazama 代表): 発達障がいの児童生徒の学習環境構築
- - 中村 有希 氏(Milda Ponto 代表): 妊婦見守りアプリ「Lumo Mama:)」
- - ふじい のぞみ 氏: 子供の「やってみたい」を応援する仕組み
- - 谷口 佳穂 氏(株式会社root64): 障がい者雇用を企業の成長エンジンに
これらの発表は、新たな価値の創出を目指すものであり、社会起業家としての挑戦が期待されています。
「BEYOND2025」について
「BEYOND2025」は、社会起業家や非営利団体、投資家、民間企業、行政などの多様なセクターが集い、新しい価値を共創する機会を提供しています。今年のテーマは「再分配のはじまり」であり、京都が舞台となっています。多様な立場や年齢、性別を越えて、より良い社会のために対話を行います。
このように、COM-PJと「BEYOND2025」が連携することで、若手起業家の成長と社会課題への取り組みが一層支援されることが期待されています。