NSKがCFP報告書を発表
2025-08-29 14:44:23

日本精工が業界初のカーボンフットプリント算定報告書を公開

日本精工がカーボンフットプリント算定報告書を発表



日本精工株式会社(NSK)は、脱炭素社会の実現に貢献するために、業界初となるボールねじのカーボンフットプリント(CFP)算定報告書を公開しました。これは、2024年10月にリリースされる低フリクションボールねじ「MT-Frix™」に関するものです。近年、企業の環境負荷を低減する取り組みが重要視されており、CFPは製品の温室効果ガス排出量を数値化し、可視化する指標として関心を集めています。

1. CFP開示の重要性



CFPの算定は、特に国際市場で求められる企業の環境情報開示の一環とされています。サプライチェーン全体にわたる環境負荷を透明化し、製品の環境価値を示すことで、企業の競争力を高める重要な施策です。日本でも、環境省による「カーボンフットプリント表示ガイド」が2025年に公布されることが決まり、企業は今後ますますCFPの開示を進める必要があります。

2. NSKのCFP報告書



NSKは製品のライフサイクル全体を通じてCO₂排出量削減に取り組んでおり、これを反映させたCFP報告書の作成がしました。製品の製造から使用、さらには廃棄までの段階で、いかにしてCO₂排出量を削減できるかを示すことが求められます。特に、ボールねじでは「MT-Frix™」の開発により、使用時の動摩擦トルクを半減させ、これによりライフサイクル全体での環境負荷が大幅に低減されました。

3. EMO Hannover 2025への出展



さらに、NSKは「MT-Frix™」を2024年10月の「JIMTOF2024」に続き、2025年9月のEMO Hannover 2025にも出展すると発表しています。これは、低フリクションボールねじが特に求められる欧州市場に向けた戦略的な取り組みとして注目されます。

4. CFP算定報告書の内容



公開されたCFP算定報告書では、以下の項目が開示されています:
  • - 算定の目的
  • - 対象製品と算定単位
  • - 対象とする温室効果ガスの種類、ライフサイクル
  • - カットオフ基準とシナリオ
  • - 使用したデータに関する情報
  • - 参照した規則
  • - 算定結果
  • - 調査の限界と今後の方向性

5. 将来の取り組み



今後もNSKは、2035年度までにCO₂排出量を実質ゼロにすることを目指し、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを継続していきます。具体的には、環境対応製品の開発や省エネ活動、技術革新による生産効率の向上、再生可能エネルギーの利用促進が挙げられます。また、CFP報告書の定期的な発行を通じて、透明性と信頼性の向上に努めていく所存です。

NSKについて



NSKは、1916年より軸受を製造し、100年以上にわたり進化を続けてきました。現在は、約30ヵ国に展開し、世界的な競争力を誇っています。NSKは、MOTION & CONTROL™の理念で社会に貢献し、地球環境の保全も視野に入れています。2030年までの理想的な未来を描くNSKの取り組みに、今後も注目が集まることでしょう。


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会社情報

会社名
日本精工株式会社
住所
東京都品川区大崎1-6-3日精ビル
電話番号

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