展示会の概要
神田外語大学附属図書館が主催する「洋学単語帳にみる異文化交流」が、2024年11月6日から15日までの期間、一般向けに開催されます。この企画展は、参加費が無料で事前の申し込みも不要。展示内容は、神田佐野文庫が大切にしている若林正治コレクションから厳選された29点の資料を通じて、異文化交流の歴史に焦点を当てています。
展示は、オランダの通訳が使っていた単語帳や、蘭書を翻訳した学者たちが編集した辞書、さらには文明開化期の英単語帳など、多種多様な資料を紹介するものです。特に、長崎でのオランダ通詞たちが使用した単語帳は、当時の異文化交流の象徴的な一例として注目されています。
監修講演会の開催
展示期間中の11月6日には、展示の監修を担当した本学日本研究所の客員教授である松田清氏による特別講演会も行われます。講演会は、神田外語大学クリスタルホールで開催され、参加者はこの貴重な機会に異文化交流の深い知識を得ることができます。この講演において、松田氏は「洋学単語帳にみる異文化交流」という演題で、単語帳を通して見えてくる日本と西洋の文化の接点について話します。
神田佐野文庫の独自性
神田佐野文庫は、江戸時代から明治維新を経て連合国軍占領期に至るまでの約170年間にわたる、西洋語および西洋文化に関連する資料を豊富に収集している特徴あるコレクションです。特に、西洋文化の教育と研究に関する資料を広範囲に網羅し、日本と西洋の交流の歴史を探る重要な役割を果たしています。
展示予定の資料
展示される予定の資料には、以下のようなものが含まれています。
- - オランダ通詞養成のために作成された資料:この資料は、オランダ語と日本語の対訳からなる単語・会話集で、オランダの日常生活に関する記述も含まれています。
- - 蘭和語彙集:この写本は、蘭学の中で重要な役割を果たした単語集で、初期の蘭学における言語の発展を示しています。
- - 英語単語の分類語彙集:1866年に発行されたこの資料は、英語の単語を1490語も整理して収録しており、当時の教育内容がいかに膨大であったかを物語っています。
参加情報
展示は毎日10時から16時まで開かれており、日曜日は休館となっています。入場には、神田外語大学の1号館2階で手続きを行う必要があります。展示に参加することで、江戸時代から近代にかけての日本と西洋の交流を視覚的に体験することができるため、歴史や文化に興味のある方には特におすすめです。
この貴重な機会をお見逃しなく!