「チェルノブイリの祈り」は、1986年に発生したチェルノブイリ原発事故で人生を奪われた人々の悲痛な叫びを記録したノンフィクション作品です。ノーベル文学賞を受賞したスヴェトラーナ・アレクシエーヴィチの名著を、漫画家熊谷雄太氏がコミカライズしました。
最新刊の②巻では、事故直後から14日で亡くなった夫を悼む妻や、汚染された動物を殺処分していく猟師など、様々な人々の苦悩が描かれています。事故の恐怖と、その後の人生を狂わされた人々の絶望が、リアルに伝わってくる作品です。
「どのエピソードの登場人物たちも、私たちと何ら変わらない、ごく普通の穏やかな生活を送っていた。それが思いもかけない原子力発電所の事故が起きたことからその後の人生の全てを狂わされ、救いの手を差し伸べられるどころか、放射能で汚れた『チェルノブイリ人』として差別されてしまう悲劇が始まった。人類は自らコントロールできないものに対しては、もっと慎重にもっと謙虚にならなければいけないし、止める勇気、立ち止まって考える勇気を持たなければならないと思うのだ。」
と、漫画家ちばてつや氏はコメントしています。
チェルノブイリ原発事故は、私たちに多くの教訓を与えてくれます。この作品を通して、事故の恐ろしさと、被災者たちの苦しみを理解し、改めて原発事故の危険性を考えさせられるのではないでしょうか。
最新②巻は、2024年6月28日に発売予定です。また、7月7日まではヤングアニマルWebにて①巻が無料キャンペーン中です。この機会にぜひ、チェルノブイリ原発事故の真実を、そして人々の心の奥底に刻まれた深い傷跡に触れてみてください。