コロナ禍を共に乗り越えるための支援
新型コロナウイルスの影響で、多くの人々が孤立感を抱えていますが、特にがん治療に取り組む女性たちにとっては、さらに厳しい現実が存在します。そんな中、一般社団法人ピアリングが注目されています。この団体は、女性特有のがんに悩むサバイバーが集うコミュニティ型SNSを運営しており、支え合うプラットフォームを構築しています。
PeerRingピアリングの概要
「PeerRing」は、乳がんや子宮頚がん、卵巣がんなどに苦しむ女性たちが集うSNSで、2017年に設立されました。現在、約7,700人が登録しており、メンバーはお互いに気軽に話し合ったり、情報交換を行うことができます。この取り組みによって、がん患者同士が孤立せず、心の支えを得ることができています。
PeerRingウェブサイト およびアプリも提供されており、スマートフォンからでも気軽にアクセスできます。
患者たちの思いを形にしたポスター
最近、PeerRingは「コロナ時代に、ともにがん治療に向き合う仲間たちへのメッセージ」と題したオンラインアンケートを実施し、700件以上の温かいコメントが寄せられました。これらのメッセージは、医療機関に通う不安や孤独を忘れさせる、力強い励ましの言葉として多くの患者に届いています。
特に、フィジカルディスタンスが求められる今、物理的には離れていても心のつながりを持つことの重要性が増しています。そこで、寄せられたコメントをつなぎ合わせてポスターを制作したのです。このポスターは、医療機関やコミュニティスペースなどで展示され、ますます多くのサバイバーのもとに届けられます。
コロナ禍における支え合いの意義
多くの女性が仕事や家庭の責任に追われる中、がん患者のための相談の場が必要とされています。PeerRingは、オンラインでのつながりを通じて、彼女たちが孤立しないように支援を続けています。コロナ禍の厳しい状況においても、患者同士が寄り添い合い、励まし合うことで、前向きに治療に向かえる道をつくり出しています。
代表者の思い
ピアリングの代表を務める上田のぶこさんは、自らも乳がんと心臓腫瘍を経験した後、コミュニティの重要性を痛感しました。彼女は、市民活動支援に従事した経験を生かし、がん患者が安心してつながれる場を作り上げました。患者の声を社会に発信するだけでなく、仲間を得られる場所を提供することで、より良い未来を目指しています。
結論
女性がん患者の支え合いの場としてのPeerRingは、コロナ禍の中でもその存在感を強めています。女性たちの勇気を育み、困難に立ち向かう気持ちを大切にしながら、今後もその活動は続いていくでしょう。がんと向き合う仲間たちと共に、希望の光を照らし出す「PeerRing」の活動にご注目ください。