近年、子どもたちにとって小学校入学は大きな転機となります。この転機に際しての準備は、保育所と家庭の両方において非常に重要です。保育士バンク!総研による最新調査結果は、こうした準備の実態と課題を浮き彫りにしました。
調査の背景
小学校に入学する子どもたちは、未就学児の頃とは異なる新しい生活が待っています。近年、保育所では小学校との連携を強化する取り組みが進められていますが、「放課後」の過ごし方に関する準備が不十分であるとの指摘があります。保護者が抱える「放課後に子どもが安全に過ごせるか」という不安は、特に共働き家庭において顕著に表れています。
調査結果のポイント
調査結果によると、保育所等では小学校入学を見据えた様々な準備が行われています。約9割の保育施設が、ひらがなや数字の基礎学習、さらには小学校環境への適応に向けた取り組みを実施しています。ただし、多くの園児にとって「小学校の放課後」について知る機会は限られていることが分かりました。
さらに、保育所と小学校の連携は約80%の施設で行われていますが、学童保育との連携はわずか10%程度に留まります。このことは、特に保護者が抱える不安への対策が不十分であることを示しています。
保護者の不安とは
小学生の保護者へのアンケートでは、放課後に関する不安が明らかになりました。特に保護者の帰宅が遅い場合、下校時の子どもの安全を心配する声が多く聞かれました。また、家庭における様々な準備も実施されています。下校練習や危険理解のための会話、学童保育の手配やGPSの購入などが挙げられます。
ですが中には、「子どもだけの留守番が不安」と感じながらも、具体的な対策を講じられない家庭も多く存在しているとのこと。
総合的な考察
未就学児の多くは、大人の保護の下で過ごしているため、小学校入学後の放課後は未知の世界です。調査によれば、子どもたちが事前に放課後の生活について知る機会や慣れる機会はほとんどないことが分かりました。このため、保護者が「安心・安全」を確保できるような対策が求められているのです。
保育所と学童保育の連携を強化するためには、スタッフの交流や情報共有の仕組みが必要です。子どもたちが安全に、そして快適に放課後を過ごせるようにするためには、家庭と保育所、学童保育が一体となった取り組みが求められます。
まとめ
調査結果は、保育所と家庭が協力して子どもたちの放課後の生活を支える重要性を再認識させるものでした。未就学児の頃から放課後の過ごし方についての知識を深める取り組みが、今後より一層重要となるでしょう。私たちの子どもたちが安全で充実した時間をすごせますように、関係者全てが力を合わせていくことが求められています。
調査の詳細へ
参考資料
- - 調査対象者:小学校以上の子供を持つ保護者、保育所等
- - 調査期間:2025年5月9日~5月17日
- - 調査方法:インターネット調査
- - 回答件数:212件
お問い合わせ
株式会社ネクストビート広報担当
メール:
[email protected]