業務量調査アプリ「MIERU」で医療機関の効率化を実現する挑戦
株式会社メディヴァが開発したスマートフォンアプリ「MIERU」は、医療機関における業務量調査を目的としています。このアプリは、以下のようなさまざまな現場の業務を担当するスタッフからのデータ収集を行い、業務の見える化を実現します。
「MIERU」の概要
「MIERU」は、看護師や看護助手、リハビリテーションのスタッフたちの業務量を正確に記録するためのインナー向けアプリです。スタッフには調査に協力するためにスマートフォンが配布され、各業務の開始と終了時に関連するアイコンをタップすることによって業務状況が記録されます。このプロセスを通じて、実際の勤務状況に基づいたデータを得ることができます。運営は、著名な医療経営の専門家たちの監修のもと行われ、実務に即した情報を提供しています。
本質的な業務改善に向けた新たなアプローチ
「MIERU」が収集するデータは、業務量の調査だけでなく、現場でのヒアリングや各種KPI分析など多方面からの分析に使われます。これにより、医療機関が直面する課題、たとえば直接業務と間接業務の適正な割合や、病床稼働と業務量の関係からの業務の洗い出し、業務フローの効率化策などを明らかにしています。これらの情報は、生産性向上のための施策として幅広く活用されています。
背景にある医療界の働き方改革
現在、人口減少や医師不足など、医療機関は多くの課題に直面しています。その中でも、「業務改善による労働生産性の向上」は病院経営にとって最重要課題となっています。特に、政府が2024年4月から導入する医師の時間外労働規制や多職種へのタスクシフティング政策は、業界が抱える問題の解決策として期待されています。しかし、単なるタスクシフティングだけでは業務量の削減にはならず、根本的な改善が求められています。
実際、コロナ禍や医療報酬の改定、新たな医療コストの増加が重なり、経営面での困難も増しています。このような厳しい状況下で「MIERU」は、医療機関が本質的な業務改善を達成し、持続可能な経営を実現するための重要なツールとなることが期待されています。
今後の展望
「MIERU」を通じて、医療機関が業務を見える化し、労働生産性を向上させることで、抱える課題への対処を強化し、より効率的な運営が実現できることを願っています。この新たな試みは、医療職や患者、そして地域社会への大きな価値を提供できる可能性を秘めています。
株式会社メディヴァについて
株式会社メディヴァは、2000年に設立された総合ヘルスケア・コンサルティングファームです。総合的な視点から患者と医療従事者をつなぎ、革新と価値創造を目指して各種のサービスを提供しています。詳細は
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