豊田高専が創る新たな交流の場
愛知県豊田市に位置する豊田工業高等専門学校(通称:豊田高専)は、地域の活性化に向けたユニークな試みを続けています。中でも、「豊田高専ドミタウン」という多世代参加型交流事業は、2015年からの活動を経て今年で10年目を迎えました。このプログラムでは、高専生、教職員、地域住民、小学生が一緒に交流し、笹戸町という中山間地域を元気づけることを目指しています。
メタバースでの笹戸町探検
2024年9月15日、豊田高専ドミタウンの一環として、メタバースを活用したイベントが開催されました。この日、総勢35名が参加。午前中には高専生が講師となり、小学生たちが自分の好きなマスコットを使って、メタバース空間上に再現された笹戸町を散策しました。彼らは、仮想空間内で自由に探索し、楽しむ様子が印象的でした。
このメタバース空間は、NTTコノキューが提供する「DOOR」というプラットフォームを用いて制作され、リアルな町名や文化を再現しています。
現実の笹戸町を体験するまち歩き
午後には、当初予定されていた田植えしたもち米の稲刈りが大雨の影響で中止され、代わりにメタバースで散策した笹戸町を実際に歩く「まち歩き」が行われました。高専生と小学生が共に町を巡り、自然や地域の風景に触れながら楽しむ姿が印象的でした。
振り返りの時間では、小学生から「メタバースは難しいと思ったけど楽しかった」との声が寄せられ、実際の田んぼで農業の大変さを実感した高専生もいました。彼らの感想からは、メタバースとリアルの両方の体験が心に残ったことが伺えます。
地域との絆を深める豊田高専
このプロジェクトは、公益財団法人ちゅうでん教育振興財団の助成を受け、NTTコミュニケーションズやドコモビジネスソリューションズの協力を得て実施されています。豊田高専は、大学卒業後も多様な分野で活躍する技術者を育成することを目指していますが、その教育に地域貢献の要素も取り入れ、次世代の技術者が地域再生に寄与する姿勢を示しています。
未来へ向けた取り組み
豊田高専の活動は、学びの場を超えて地域との絆を深め、多様な交流を実現しています。これからも「豊田高専ドミタウン」の取り組みは続き、地域活性化に貢献し続けることでしょう。今後の展開にも大いに期待が寄せられています。
詳細は
豊田高専公式サイトをご覧ください。