地域が支える若者の学び:水戸自動車大学校×関鉄自動車工業の新たな取り組み
茨城県水戸市に位置する水戸自動車大学校は、地域発の取り組みとして、関鉄自動車工業と共同で新しい企業奨学金制度を発表しました。この制度は、急速に深刻化している自動車整備士不足に対応するためのもので、学生に対して大きな経済的支援を提供します。具体的には、対象学生には2年間で総額300万円が支給され、卒業後に関鉄自動車工業に5年間勤務することで全額返済が免除される仕組みです。
この取り組みは、整備士志望者を支援することで、業界全体の人材不足を解消することを目的としています。整備士の職業は、少子化の影響を受け、ますます需要と供給のバランスが崩れている現状です。水戸自動車大学校と関鉄自動車工業は、これを解決するための新しいモデルを示すことを目指しています。
特待生制度の特徴
本奨学金制度の大きな特徴は、学費支援と就職支援を一体化している点です。学生は、経済的な負担を気にせずに国家資格の取得に集中でき、卒業後には安定したキャリアを地元で築くことができます。こうした制度は、従来の学費支援だけでなく、学生たちに明確な就職先を保証することで、整備士を目指す学生を増やすことに直結します。
教育現場からの人材確保の取り組み
日本自動車整備振興会連合会のデータによると、整備士の登録数は現在も減少しており、2030年には約3万人の人材不足が予測されています。この背景には、少子化、学費負担、業界からの人材流出などの複合的要因があります。この奨学金制度は、教育機関と企業が協力して整備士を育成する責任を共有する新たなモデルとして注目されています。
地域に根ざした取り組みと展望
「整備士不足は地域だけの問題ではなく、社会全体の課題です。若者が“手に職を持つ”ことに誇りを持てるよう、業界一体で支援していきたい」と語るのは、学校法人八文字学園の校長、八文字智宏氏です。今後、水戸自動車大学校は賛同企業を増やし、全国的な人材確保を目指してこの奨学金制度を拡大していく方針です。
この取り組みは、地域の若者にとって魅力的な選択肢を提供するだけでなく、自動車業界全体の未来を明るくするものとなることでしょう。行政や他の企業とも連携しながら、地域の特性を活かした育成モデルを構築することが期待されます。若者が自らの夢を追いかけられる環境が整っていくことが、今後の社会にとって重要な一歩となるでしょう。
企業概要
・所在地:茨城県かすみがうら市上稲吉1828
・業務内容:バス・タクシー整備、地域の大型車両整備
・Webサイト:
関鉄自動車工業株式会社
・所在地:茨城県水戸市浜田2丁目14番22号
・学科構成:一級自動車整備学科、二級自動車整備学科、車体整備学科
・特徴:就職率100%(2024年度実績)
・Webサイト:
水戸自動車大学校