令和7年3月の内航船舶輸送統計の概要
国土交通省が発表した
令和7年3月分の内航船舶輸送統計のデータをもとに、輸送量や品目別の詳細について検討してみたいと思います。
1. 総輸送量の推移
3月の総輸送量は
25,571千トンで、前年同月と比べるとわずか0.1%の減少が見られました。しかし、トンキロベースでは
13,141百万トンキロと前年同月比で1.5%の増加を記録しています。この結果は、全体的な輸送の効率が改善されたことを示唆しています。
コンテナ及びシャーシ扱いの輸送は、各々
1,784千トン、
766千トンとなっており、これも重要な要素です。
2. 品目別の輸送状況
主要な輸送品目をトンベースで見た場合、注目すべきは以下のような変動です:
- - 砂利・砂・石材が9.6%増
- - 石灰石は4.7%増
- - 鉄鋼は5.5%増
- - 石炭は10.2%減
- - 原油は1.7%増
トンキロベースでも、同様の傾向が見られ、特に砂利や石材の需要が高まっています。それに対し、石炭やセメントは減少しています。これは建設業やエネルギー市場に影響を与える可能性があります。
3. 燃料消費と航海距離
燃料消費量は合計で
191,772千リットルと前年同月比で1.0%増加しています。また、航海距離は
10,770千キロメートルでわずかに0.1%の減少となりました。
4. 輸送効率の状況
内航船舶全体の輸送効率は
40.9%で、これは貨物船が40.6%、油送船が41.3%です。この数値からも、内航船舶の効率性は高まっている模様です。航海パンフレットによれば、運航の改善が進んでいることが考えられます。
総評と展望
令和7年3月の内航船舶輸送統計は、全般的に多くの品目で好調が見られます。一方で、石炭やセメントなど一部の品目が減少していることは、新たな市場動向を読み解く鍵となるでしょう。この傾向を踏まえ、今後の物流戦略にどう活かしていくかが問われる時期に来ています。
詳細については、
国土交通省の公式ページを参照してください。