「リカバリーの学校@くにたち」とは
2023年度から2025年度にかけて実施される「リカバリーの学校@くにたち」(略称:RGK)は、文部科学省の委託を受けて、一般社団法人眞山舎が主導するプロジェクトです。この活動は、国立市の公民館などと連携し、障害者やその支援者のための学びの場を提供しています。
プロジェクトの背景と目的
このプロジェクトは、精神障害、発達障害、知的障害を持つ人々や、福祉サービスの対象外ではあるが生きにくさを抱える方々が、自ら学び合い、対話を通じて経験や知識を共有することを目的としています。
RGKは単なる支援の場ではなく、参加者が対話を通じて意見を交わし、自らの活動を創出する豊かな環境を提供します。このようなプロセスを通して、参加者は自らの生活をより充実させるための手段を学びます。
活動報告書の重要な成果
最近発行された活動報告書(37ページ)は、RGKの中間報告として、これまでの活動の成果や課題について詳述しています。特に注目すべきは、様々なバックグラウンドを持つ参加者が対話を通じて、境界を越えた交流が行われている点です。
生きにくさを感じている当事者たちが、自らの声を上げ、他者との関わりを通じて新たな活動を広げることができるようになってきています。これは、教育、福祉、市民活動、まちづくりの境界線を越え、共生社会の形成に向けた第一歩となるでしょう。
「越境性」と「共生圏の拡張」
報告書では、このような境界を越えた交流や活動が、教育や福祉分野、さらには地域社会全般において、互いの理解と協力を促すことができるとの考えが示されています。この視点を「越境性」と呼び、それによって人々が接する範囲が広がることを「共生圏の拡張」と位置付けています。
今後の展望
RGKは今後も、さまざまな参加者が互いに学び合い、共に成長していく場として機能していく予定です。仮説を立て、実践を重ね、反省して改善していくプロセスを継続することで、コミュニティ全体の生活品質が向上することが期待されています。
この活動報告書は、RGKの「変化の地図」を可視化するものであり、読者にとっても他者との関わりや生活の質を向上させるためのヒントとなるはずです。ぜひ、多くの方に目を通していただきたいと思います。
一般社団法人眞山舎について
一般社団法人眞山舎は、東京都国立市に拠点を置き、「わたしが幸せを感じられる暮らし」を目指して活動をしています。境界を越え自由に交流し、幸せを感じられる社会の実現に向けて取り組んでいます。
この活動は、多くの障害者が抱える課題を解決するための新たなアプローチを模索し、地域社会全体の意識改革につながることを目指しています。