大阪で体験できる韓国の仏教文化
大阪市北区にある大阪韓国文化院では、2023年10月21日から30日の期間に「韓国仏教文化体験ウィーク」を開催します。このイベントは韓国仏教文化事業団と連携し、さまざまな体験を通じて韓国の伝統的な仏教文化を学ぶことを目的としています。
開幕セレモニーと多彩なイベント
イベントは、21日に韓国文化院のギャラリーで行われるオープニングセレモニーからスタートします。このセレモニーには、韓国仏教文化事業団の団長である萬堂スニムといった関係者や市民が参加し、韓国伝統の歌儀式「ファチョン」や般若心経の印経体験、さらには精進料理の試食会、韓国のお坊さんとの茶談など、様々なプログラムが予定されています。
21日のセレモニーに続き、22日には韓国精進料理の名人である如居スニムを講師に迎え、韓国文化院のキッチンスタジオで「韓国精進料理講演会」が2回にわたって開催されます。この講演会では、参加者が「秋の風味漂うヨンヤンバプ(炊き込みご飯)」と「韓国お寺のカクテキ」を作る体験ができ、国内で手に入る食材を用いて、韓国の伝統的な味を再現します。
韓国語講座生による特別体験
さらに、23日と26日には、韓国文化院世宗学堂の韓国語講座を受講中の約80名の生徒が、「仏教文化体験」イベントに参加します。ここでは、韓国のテンプルステイや蓮灯、数珠作りといった体験を通じて、精神を集中させる修行的な時間を持つことが期待されています。
テンプルステイと文化の探求
24日には、大阪市生野区の韓国曹溪宗に属する清光寺での「テンプルステイ」体験もあります。住職である道海スニムが進行役となり、入斎式を始め、礼儀作法の紹介、禅瞑想プログラムなどが予定されています。参加者は、韓国の仏教文化に深く触れる機会を得ることができます。
美しい展示と文化交流の意義
また、韓国文化院のミリネギャラリーではこの期間中、「仏への道」というテーマで展示も行われ、美しい韓国の山中の寺院の風景や、1700年以上の韓国仏教を受け継いでいる修行者の姿を描いた写真や映像が展示されます。さらに、鉢盂供養の様子を再現した韓紙の人形も展示され、訪れる人々に韓国仏教についての理解を深めてもらうことを目的としています。
文化交流の可能性
大阪韓国文化院の金院長は、仏教文化が韓国と日本の双方にとって古くから共有されてきた貴重な文化的象徴であると強調し、今回の体験ウィークを通じて両国の仏教文化の違いを比較し、理解を深める面白さがあると述べています。また、萬堂スニムも、2025年の韓日国交正常化60周年や大阪・関西万博という重要なイベントを前に、文化交流の機会が持てることの意義を語り、今後の友好関係の発展に寄与することを願っています。
この特別な体験ウィークを通じて、韓国の仏教文化を深く学びながら、両国の文化の魅力を再確認し、豊かな交流が生まれることを期待しています。