テレビCM考査業務の新しい時代へ
広告業界において、CMの内容が法令や放送基準に適しているかを確認する考査業務は非常に重要な役割を担っています。株式会社ユニゾンシステムズが開発した考査システム「ICCOU」が2025年4月からプレ運用を開始します。この新しいシステムは、一般社団法人テレビCM考査センターで使用され、CM考査業務の効率化を目指しています。
考査業務の重要性
考査業務は、CMの放送前に必要なステップであり、広告主や広告会社が自らのコンテンツが適法であるか、社会的倫理に合致しているかを確認するプロセスです。在京5局において、広告主や広告会社はCM素材について各局に同じ内容の考査依頼を行う必要があり、これにより時間と労力が浪費されていました。
「ICCOU」の開発背景
このような背景から、2024年9月に設立された一般社団法人テレビCM考査センターは、考査依頼を一本化することで効率化を図ることを目指していました。ユニゾンシステムズは、こうしたニーズに応える形で「ICCOU」の開発を進めてきたのです。広告主と広告会社にとっての負担軽減を実現するためのソリューションとして期待されています。
ICCOUの主な特長
「ICCOU」では考査業務において、従来のメールや電話でのやり取りから脱却し、操作性を考えたインターフェースを採用しています。例えば、考査前と考査後の映像を一画面で比較できる特徴があり、修正依頼の内容も簡単に振り返ることが可能です。実際の画面設計においても、使いやすさを追求し、ユーザーインターフェースが大幅に改善されました。
広告会社は「ICCOU」を利用することで、動画や画コンテを提出し、それがすぐに考査業務に反映されるため、業務のスピードが大幅に向上します。また、修正依頼の連絡もチャット形式に近づけ、多くのやり取りをスムーズに行えるようになります。
今後の展望
プレ運用が行われ、その結果を基にさらなる改善や機能追加がなされることで、より多くの広告主や広告会社に広がることが期待されています。ユニゾンシステムズはテレビCM考査センターと手を組み、今後も進化し続ける考査業務の環境提供に貢献してまいります。
テレビCM考査センターの概要
一般社団法人テレビCM考査センターは、2024年9月30日に設立された法人で、東京都品川区に本社を構えています。代表理事の新井直彦氏のもと、考査業務の効率化に向けた取り組みを進めています。
ユニゾンシステムズのこれまで
福岡に本社を持つユニゾンシステムズは、34年間にわたって放送局に特化したシステムを開発してきました。最近では、映像ビジネスを扱う一般企業向けに、放送局の技術を応用した製品を提供し、今後も映像を活用したビジネスモデルの提案に努めています。今後も「ICCOU」を通じて、広告業界の発展に寄与することを目指しています。