退職時の本音と建前:エン転職ユーザーの実態調査
エン・ジャパン株式会社が実施した「退職の報告」に関するユーザーアンケートの結果が発表され、3,780名からの貴重なデータが得られました。この調査は、退職に関する人々の本音や経験を深く掘り下げ、多くの人たちが直面するであろう難しい選択について、ついに明らかにされました。
88%が退職経験あり、その理由は?
調査結果からわかったことの一つは、参加者の88%が何らかの理由で退職の経験を持っています。また、退職を決意してから実際に報告を行うまでの期間が「1ヵ月~3ヵ月未満」であることが最も多かったです。このことから、多くの人々がある程度の時間をかけて退職の決断をしていることが伺えます。
例えば、「これまでに退職の経験はありますか?」という質問に対し、ほとんどの年代で複数の証言が寄せられ、一番多かったのは直属の上司に報告したケースという結果でした。このように、退職報告は一般的にも上司との間で行われることが多いようです。
本当の理由を伝えなかった約半数の心理
興味深い点は、約半数の人々が退職時に本当の理由を伝えていなかったという回答です。その理由として「円満退社したかった」が最も多く、特に職場の人間関係の問題を抱えていたり、波風を立てたくないという心理が背景にあることを示しています。具体例として、ある20代の女性は「人間関係の問題を伝えると、犯人探しが始まるかもしれないと考え、本当の理由を伏せた」と語っています。
伝えた理由からあぶり出される本音
退職時に伝えた理由としては、「新しい職種にチャレンジしたい」という声が31%と最多でした。しかし、伝えなかった本当の理由としては「職場の人間関係が悪いため」が38%という数字が示されており、ここには「本音と建前」が見てとれる結果がありました。別の業界にチャレンジしたいとも回答している方も多かったですが、このように多面的な理由があることがわかります。
不安要素は「いつ伝えるか」
退職を報告する際、不安に感じることとして最も多かったのは「退職をいつ伝えるか」であり、特に若い世代にその傾向が強いことが明らかになりました。今後の退職報告に向けて、準備や心構えについてのアドバイスも多数寄せられています。
例えば、決定事項として「退職します」と宣言することで引き留めを受けにくくするという心理的アプローチや、ポジティブな理由で報告することが円満退社の鍵になるとも言われています。また、上司や同僚に身近な人から報告する流れを作ることも大切です。
結論
この調査を通して、退職は人生の大きな選択肢の一つであり、様々な感情や状況が絡み合っていることを改めて考えさせられます。円満退社を望む気持ち、お互いの立場を理解し合うことが、すべての人にとってより良い形での退職に繋がるのではないでしょうか。これから退職を計画している人々にとって、この調査結果は重要な参考になるはずです。