香港でも注目、最先端の製造事例
広島県尾道市に位置する山本製作所は、最新の技術を駆使した新工場を2025年3月から稼働させることを発表しました。この工場は、業務用洗濯機や乾燥機の製造を手掛ける同社にとって、国内初となる独自の塗装ラインを備えています。環境への配慮と働きやすさを融合した「未来型工場」として注目を集めています。
国内初の革新技術
新工場では、従来の塗装方式から大きく進化したシステムを導入しました。このシステムは、業界初となるロボットによる塗装とレシプロ式塗装を同時に行うことが可能です。具体的には、安川電機製のロボットアームとスイスのGEMA社製の粉体塗装ガンを活用し、これにより生産効率が従来の約2倍に向上しました。また、わずか2名の作業員でフル稼働ができるため、省人化を図りつつも高品質な仕上がりを実現します。
環境への配慮
新工場では、塗料の再利用率を最大化するために、クリーンルームと同等の密閉型塗装ブースを採用しています。これによって、ゴミやホコリによる混入を防ぎ、質の高い仕上がりを維持しつつ廃棄物も最小限に抑えることが可能となります。また、工場の屋根には大規模な太陽光パネルを設置し、クリーンエネルギーでの電力供給を実現しており、夏場の屋内温度を抑える効果も期待されます。
従業員にも優しい作業環境
塗装工程における自動化は作業者の負担を大幅に軽減しました。特に高温乾燥が必要な粉体塗装の工程では、熱漏れを抑える設計が施されており、従業員が快適に作業できる環境を提供しています。さらに、安全性にも配慮され、発がん性物質を含まない溶剤塗料が導入されており、健康面でも安心です。
新たな市場への挑戦
今回の新工場設立は、山本製作所の海外展開に向けた重要な一手とも言えます。これまでアメリカ市場では業務用洗濯機を中心に展開してきましたが、新工場の生産能力を活かし、業務用乾燥機市場への参入を決定しました。日本の高品質な製品をアメリカ市場に提供し、新たなインパクトを創出することが期待されます。
まとめ
山本製作所は、「環境にも、人にも優しいものづくり」という理念のもと、革新的な製造技術を続々と展開しています。新工場では持続可能な生産体制を築きながら、グローバル市場での競争力をさらに強化していくことでしょう。今後の展開に目が離せません。
会社情報
【株式会社山本製作所】
- - 所在地: 広島県尾道市長者原1丁目220-19
- - 代表者: 山本 尚平
- - 設立: 1956年7月11日
- - 事業内容: 業務用洗濯機全般の製造と販売
- - URL: 公式サイト