シンク・ネイチャーとMS&ADが共創
2022-11-25 11:00:01
自然資本データで企業の持続可能性を支援!琉球大学発スタートアップ『シンク・ネイチャー』とMS&ADグループが共創協定を締結
自然資本データで企業の持続可能性を支援!琉球大学発スタートアップ『シンク・ネイチャー』とMS&ADグループが共創協定を締結
地球規模で深刻化する気候変動問題への対策として、再生可能エネルギーへの転換が加速する一方、その開発に伴う自然環境への影響も懸念されています。自然エネルギーの利用は、環境負荷の低減に貢献する一方で、開発によって生息地の破壊や生物多様性の減少を引き起こす可能性も孕んでいます。
そこで近年注目されているのが、気候変動対策と生物多様性保全の両立を目指す「ネイチャー・ポジティブ」という考え方です。企業は、事業活動を通して自然環境に与える影響を正しく評価し、その影響を最小限に抑え、さらには自然資本を回復させる取り組みを進める必要があります。
この「ネイチャー・ポジティブ」の実現に向けて、琉球大学発のグリーンテック・スタートアップ『シンク・ネイチャー』とMS&ADグループは、共創に関する協定を締結しました。両者は、自然資本関連データセットや分析ツールの開発、企業の自然へのインパクト評価などを共同で推進することで、企業の持続可能な成長を支援していくことを目指します。
本協定の背景と目的
近年、企業は事業活動における環境負荷の低減や自然資本への影響に関する情報開示が求められています。しかし、自然関連のリスクや機会を評価するためのデータセットや手法は、まだ十分に確立されていません。そこで、シンク・ネイチャーとMS&ADグループは、自然資本に関するデータ分析や評価手法の開発を通じて、企業の自然関連リスク・機会の評価を支援し、ネイチャー・ポジティブな事業活動を促進していくことを目指しています。
本協定の概要
本協定に基づき、両者は以下の取り組みを進めていきます。
1. TNFDを踏まえた、自然資本関連データセットと分析ツール等の開発
企業が自然資本への依存やインパクトを適切に評価し、情報開示を行うための枠組みとして、2021年に発足した自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)があります。TNFDでは、企業が自然資本に関する情報を適切に開示するためのフレームワークを構築することを目指しています。本協定では、TNFDの要件を満たす自然資本関連データセットと分析ツールを開発することで、企業の自然資本に関する情報開示を支援します。
2. 「動植物種の空間分布予測モデル」を用いた地球規模の生物多様性可視化システムによる、事業活動を通じた自然へのインパクト評価の実施
シンク・ネイチャーは、世界の陸と海を網羅した野生生物の時空間分布データや種の遺伝子・進化生態や機能特性、生態系サービス、気候・地理環境を網羅したビッグデータを保有しています。このデータとAI技術を用いた予測モデルを駆使することで、企業の事業活動が生物多様性に与える影響を可視化し、具体的な対策を提案します。
3. 企業や自治体等においてネイチャー・ポジティブを推進できる人材を育成するための各種教育プログラムの開発
ネイチャー・ポジティブな事業活動を推進するためには、企業や自治体における人材育成が不可欠です。両者は、自然資本に関する知識や理解を深めるための教育プログラムを開発することで、人材育成を支援します。
本協定の意義
本協定は、企業の持続可能な成長を促進し、ネイチャー・ポジティブな社会の実現に貢献する重要な一歩となります。シンク・ネイチャーが保有する自然資本データとMS&ADグループが持つ金融分野における知見を組み合わせることで、企業が自然資本への依存やインパクトをより正確に評価し、適切な対策を講じることが可能になります。
今後の展開
両者は、本協定で開発した自然資本関連データセットと分析方法を国内外の企業に普及させていくとともに、専門家や企業とのさらなる共創を目指していきます。
シンク・ネイチャーについて
シンク・ネイチャーは、琉球大学発のグリーンテック・スタートアップです。生物多様性科学分野において卓越した研究業績を有する研究者で構成され、世界の陸・海を網羅した野生生物の時空間分布や種の遺伝子・進化生態や機能特性、生態系サービス、気候・地理環境を網羅したビッグデータを構築しています。AI等の最先端技術を用いた予測やシナリオ分析技術を駆使することで、自然資本に関するデータ分析や評価サービスを提供しています。
会社情報
- 会社名
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株式会社シンク・ネイチャー
- 住所
- 沖縄県那覇市久茂地2-2-2タイムスビル2F
- 電話番号
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