医療情報クラウドの進化
株式会社レスコは、広島県広島市を本拠地とし、精神科向けの医療情報サービスを展開しています。この度、同社が手掛ける「Warokuホスピタルカルテ」と、株式会社プレアデスセブンの経営DXプラットフォーム「ここりんく」をバンドル提供することを発表しました。2025年7月10日からこのサービスが開始される予定です。
Warokuホスピタルカルテとは
「Warokuホスピタルカルテ」は、精神科病院の診療を支援するために設計されたクラウド型システムです。従来の電子カルテが紙カルテや各種伝票の電子化にとどまるのに対し、標準コードやマスタ、API連携に対応し、情報の共有をスムーズに行える特徴があります。これにより病院が直面するさまざまな課題の解決に寄与します。
プレアデスセブンの「ここりんく」
一方、プレアデスセブンが提供する「ここりんく」は、医療法人の経営層を支援するDXプラットフォームです。多くの経営管理帳票を収集・分析する経験をもとに開発されており、主に経営分析システムや地域連携室支援システム、ペーパーレス化を進めるためのグループウェアの機能を提供しています。これにより、医療法人の経営者たちは効率的にビジネスを運営できるようになります。
背景と必要性
近年では少子高齢化の進行により、医療業界が直面している課題が増しています。その中で、政府は持続可能な社会保障制度を実現するために医療のデジタル化(DX)を推進しています。それに伴う物価や人件費の上昇、コロナ禍以降の受療行動の変化は、病院経営に対しさらに難しい状況をもたらしました。
このような状況下で、業界は「ローコストかつ高品質なサービス」への転換を求められており、レスコはその一環として低コストで利便性の高いクラウド型医療情報システムを提供することを決定しました。
バンドル提供によるメリット
今回の「Warokuホスピタルカルテ」と「ここりんく」の一体的な導入によって、精神科病院の経営効率は大幅に向上すると期待されます。具体的なメリットは
1.
経営分析の自動化: 手作業で行っていた経営分析資料の集約を「ここりんく」が行うため、分析作業の80%を削減できます。
2.
地域連携の強化: API連携により、入退院情報を円滑に管理し、地域連携を推進することが可能です。これにより医療機関同士の情報共有が進み、地域全体の医療サービスの質向上に寄与します。
今後の計画
レスコは今後、「Warokuホスピタルカルテ」の機能をさらに強化していく計画です。また、「ここりんく」との連携機能も強化し、さまざまなサービスとの統合を図ります。これにより、精神科病院の経営効率を高め、医療業界全体のデジタル化推進に貢献していくことでしょう。
展示会の予定
「国際モダンホスピタルショウ2025」で、両サービスを展示します。この展示会は2025年7月16日から18日まで行われ、東京ビッグサイトで「Warokuホスピタルカルテ」の特性や「ここりんく」の連携事例が紹介されます。
今後の医療業界におけるデジタル化の流れの中、レスコとプレアデスセブンは、業界全体の課題解決に向けてリーダーシップを発揮していくことが求められています。