感性と技術の継承
2024-03-28 15:13:44
佐渡裕氏と永守重信氏が語る、感性と技術の継承~永守コレクションギャラリー1周年記念トークショー
佐渡裕氏と永守重信氏が語る、感性と技術の継承~永守コレクションギャラリー1周年記念トークショー
2024年3月27日、京都府向日市にある永守コレクションギャラリーにおいて、開館1周年記念トークショーが開催されました。世界的指揮者である佐渡裕氏と、ニデック株式会社創業者で永守文化記念財団代表理事の永守重信氏を迎え、音楽と技術、そして次世代への継承というテーマのもと、活気あふれるトークショーが繰り広げられました。
会場には多くの観客が詰めかけ、熱気に包まれたトークショーでは、企業経営とオーケストラ運営という異なる立場から見た組織づくりの共通点や、それぞれの経験から得られた知見が語られました。永守氏は、高度な技術を持つ職人たちの仕事への誇りと情熱を次世代へ繋ぐことの重要性を、自身のコレクションであるオルゴール製作を通して力説。長年に渡るものづくりへのこだわりが、熱のこもった言葉で表現されました。
一方、佐渡氏は、自身が主宰する「スーパーキッズ・オーケストラ」での経験を交えながら、子どもたちの純粋な感性と、生の音に触れることの大切さについて熱弁。未来を担う子どもたちの育成への強い想いが伝わってきました。両氏の言葉は、技術と感性の継承というテーマを深く掘り下げ、聴衆の共感を呼びました。
トークショーでは、この記念すべき日に合わせ制作された図録「華麗なる自動演奏の世界―永守オルゴールコレクション―」も初披露されました。貴重なオルゴールコレクションの詳細な解説に加え、佐渡裕氏へのインタビューも収録されており、ギャラリーの魅力を凝縮した一冊となっています。また、5月28日まで開催されている春の特別展や関連イベントも紹介されました。
100年を超える歴史と技術が息づく、永守コレクションギャラリー
永守コレクションギャラリーは、100年以上前に作られた貴重なオルゴールやオートマタ(からくり人形)、自動演奏ピアノなど、347点ものコレクションを所蔵する体験型の施設です。来場者は、実際に動くオルゴールやオートマタを鑑賞し、その精緻な技術と美しい音色に浸ることができます。
春の特別展「美しい音をもとめて~「オルゴール職人たちの歩み」展」
開館1周年を記念した春の特別展では、「東洋のスイス」と呼ばれる長野県諏訪地方で国内初のオルゴール量産化に成功した企業の歴史に迫ります。試作段階では「バケツの底を叩くような音」と揶揄されたオルゴールが、職人たちの創意工夫と情熱によって世界市場を席巻するまでになった物語は、感動を与えてくれます。
この特別展では、オルゴールの歴史と技術、そして最新の技術を駆使した次世代オルゴールなども展示され、「オルゴールの今」を体感できます。さらに、お子様も楽しめるプレゼント付きクイズラリーや、オートマタ作品「けん玉をする少年」との記念写真撮影など、多彩なイベントも開催中です。
永守重信氏と佐渡裕氏の言葉
永守重信氏は、オルゴール収集のきっかけや、子どもたちがオルゴールに驚くほど歓喜した様子を語りました。また、佐渡裕氏は、100年前のガーシュインが作曲した曲を自動演奏ピアノで再現した際の感動を、熱っぽく語ってくれました。これらのエピソードは、来場者に永守コレクションギャラリーの奥深い魅力を伝えています。
まとめ
永守コレクションギャラリーは、単なる展示施設ではなく、技術と感性の継承、そして未来への希望を象徴する場所と言えるでしょう。この機会に、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。
永守コレクションギャラリー
所在地: 〒617-0003 京都府向日市森本町東ノ口1番地1 ニデックパーク
開館時間: 10:00~16:00 (月・火・木・金のみ。祝日、GW、お盆、年末年始は休館)
入館料: 無料 (完全予約制)
ホームページ: https://nagamori-gallery.org
会社情報
- 会社名
-
公益財団法人永守文化記念財団
- 住所
- 京都府向日市森本町東ノ口1番地1ニデックパーク
- 電話番号
-
075-280-1110