顧客幸福度とは?
日本経済新聞社による「顧客幸福度」ランキングが2025年版として発表され、これが単なるブランド評価に留まらない重要な指標として注目を集めています。このランキングは、消費者がどれほど特定のブランドによって幸福を感じているかを測る新しい指標であり、初めて導入された昨年(2024年)の結果を受けて、今年はさらに多くの業界が対象に加えられました。
日経クロストレンドは、ファンベースカンパニーと協力した大規模な調査を通じて、消費者が感じる「顧客幸福度」を測定。本調査は全国の男女を対象に、約4万件の有効回答を元に実施されています。
2025年版調査の詳細
調査は2024年11月18日から25日にかけて、インターネットを利用した方法で行われました。調査内容には「顧客幸福度」に加えて、「ファン度」「満足度」「推奨意向」などが含まれており、企業やブランドの力がどれほど消費者の心に影響を与えているかを詳細に分析しています。
調査の一環として、消費者には以下の質問が行われました:
「〇〇〇(企業・ブランド)があることで、あなたはどの程度幸せを感じますか?」
この問いに対して、消費者は0から10のスコアで評価し、その結果得られた平均スコアが「顧客幸福度」としてランキングに反映されています。
拡大した業界対象
2025年版では、前年の調査対象を拡大し、15業界の50ブランドが含まれることに。具体的には、ランニングシューズ、国産車、デジタルカメラ、洗濯用洗剤、ビール、冷凍食品といった一般消費財の業界に加え、ファストフード、回転寿司、コンビニエンスストア、エンターテインメント、テーマパーク、フィットネスジム、航空会社、携帯キャリア、生命保険という小売り・サービスの分野までが調査の対象とされています。
このような幅広い業界を対象とした調査の結果、興味深いことに「顧客幸福度」が高い層は、その後の推奨意向や満足度も高くなる傾向が見受けられました。これは、顧客の幸福感が自ずと実際の消費行動に影響を与える可能性を示唆しています。
業界別の結果と考察
調査結果は、それぞれの業界での競争を反映したものであり、特に人気ブランドが高評価を得る一方で、その他のブランドは改善の余地があると見られます。例えば、コンビニエンスストア業界では、利用者にとっての通いやすさや品ぞろえ、ブランドへの親しみがカギを握る要因となっています。また、テーマパークやファストフードでは、エンタメ性と満足感がそのままブランドの幸福度にも影響を与えるようです。
顧客幸福度ランキングは、企業戦略や商品の開発に資するだけでなく、ブランド・ファンとの関係性を深めるための重要な指標となるでしょう。
最後に
このように、顧客幸福度という新たな視点を持つランキングがどのように企業やブランドに影響を与えるのか、今後も注目が集まります。今回の結果は、ブランド戦略を見直すための貴重なデータを提供し、特に顧客との信頼関係を築くことの重要性が再確認されるものとなりました。詳細なランキング結果は、日経クロストレンドの特集ページで公開されていますので、興味のある方はぜひご覧ください。
顧客幸福度ランキング特集ページ