持続可能な農業
2024-09-26 21:45:37

愛知県のスタートアップが実現する持続可能な農業の夢

愛知県名古屋市に本社を置く株式会社ミライ菜園は、最近、NEDOの「SBIR推進プログラム(連結型)」に採択されたことを発表しました。このプログラムは、持続可能な社会への貢献を目指す企業に対し、資金援助を行うものです。ミライ菜園のミッションは、農家の経営リスクを軽減することにあります。

研究開発テーマ



同社が現在力を入れているのは、ネギに特有の病害を予防し、農薬の使用量を減少させるための防除DXアプリの開発です。ネギは日本の食卓に欠かせない作物ですが、一般的にはべと病やさび病など、季節に応じた多様な病害に悩まされています。特に葉ネギは、その商品価値に直結するため、病害による被害が顕著であり、農薬が主な対処法となってきましたが、近年は環境負荷の低減が求められています。

事業内容と技術



ミライ菜園は、農薬を最小限に抑えつつ安定した収穫を確保するために、AIを搭載した予報システムを開発中です。このシステムにより、病害虫の発生タイミングをリアルタイムで把握し、適切な防除を可能にします。また、開発中の防除DXアプリ「TENRYO」は、20年間分の気象データとユーザーから収集した発生履歴をもとに、病害虫の発生を予測します。

実証実験と成果



2022年から、愛知県や群馬県の農協と協力し、約50の農家で実験を行っています。その結果、AI予報を活用した防除により、若手ブロッコリー農家の収量が15%向上し、ベテランキャベツ農家でも4%の増加が見られました。こうした実績は、農業の生産性向上に寄与するだけでなく、持続可能な農業の実現に向けた重要なステップとなります。

持続可能な未来に向けて



日本では、2050年までに化学農薬の使用量を50%削減することを目指す「みどりの食料システム戦略」が策定されています。その背景には、環境問題や脱炭素社会の実現を目指す動きがあります。ミライ菜園もこれに沿った事業を展開し、AIを駆使することで、農薬の使用を減らしながら安定した作物の生産が可能な技術を提供することを目指しています。

今後、さらなる研究開発を進め、ネギの病害への対応も計画している同社は、持続可能な農業の実現に向けて歩みを続けます。

日本における農業の未来を支える新たな取り組みとして、ミライ菜園の進展から目が離せません。


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会社情報

会社名
株式会社ミライ菜園
住所
愛知県名古屋市中村区平池町4丁目60番地12号グローバルゲート11F
電話番号
050-5361-1586

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