オルツ、シンガポールと提携し生成AI領域の成長を加速
AI技術の革新が進む中、株式会社オルツがシンガポールのAI Singaporeとの提携を発表しました。この協力により、アジア圏における生成AIの市場拡大と技術的進展を目指します。特に注目されるのは、AI Singaporeの「SEA-LION」プロジェクトとの連携です。このプロジェクトは、東南アジアの複数の言語に対応した大規模言語モデル(LLM)を開発し、オルツの技術との融合を図るものです。
オルツは、すでに「altBRAIN」や「CLONEdev」といった自社製品において、生成AIの応用に取り組んでいますが、今後はAI Singaporeとの共同開発も視野に入れ、新たな技術開発の機会を創出する考えです。特に、オルツが開発した「LHTM-OPT2」は、日本語の処理において最高精度と速さを誇るモデルではありますが、今後は東南アジアの言語に特化したモデルの開発にも力を入れることで、現地市場へのアプローチを強化していく方針です。
AI Singaporeは、国家戦略の一環として、AI技術の普及と発展に寄与しており、その中でオルツとの協力関係は大きな意義を持っています。両者は基礎研究から応用研究、プロダクト開発に至るまで、幅広い分野で連携を進めていくことにより、アジア市場での競争力を高めることを目指します。
提携の一環として、オルツは「alt developer」というプラットフォームを通じて、ユーザー向けの大規模言語モデルを提供することも視野に入れており、特に日本とシンガポールを中心にAIサービスを強化していく計画です。また、「SEA-LION」プロジェクトにおけるコミュニケーション技術の開発も進め、新興地域におけるAIの可能性を広げる役割を担います。
オルツは2014年に設立され、「P.A.I.」(パーソナル人工知能)の実現を目指す企業です。特にAIの対話エンジンや音声認識技術を重要な柱とし、あらゆるビジネスの課題解決を目指したプロダクト展開を行っています。このような幅広い技術基盤を活かし、今後も国際市場への参入とともに、アジア圏でのAI市場の成長へ寄与していくことが期待されます。
今後の展開に目が離せないオルツとAI Singaporeの提携ですが、国際社会におけるAI技術の発展を見据え、さらなる飛躍を遂げることを願っています。両社の取り組みが、アジア全体のAI市場に新たな風を吹き込むことになるでしょう。これからも注目していきたいところです。