久米設計が誇る東京の超高層ビル、BCS賞に輝く
2023年、久米設計が手掛けた二つの超高層建築、「東急歌舞伎町タワー」と「虎ノ門ヒルズ ステーションタワー」が、建築界の権威あるBCS賞を手にしました。この栄誉ある受賞により、彼らの設計がいかに革新的であり、また地域社会に与える影響が大きいかが改めて証明されました。
東急歌舞伎町タワーの魅力
新宿区歌舞伎町に位置する東急歌舞伎町タワーは、地域の観光拠点としての役割を果たすことを目指して設計されました。約87,400㎡の延床面積を有し、地上48階、地下5階の構造を持つこの建物は、新宿TOKYU MILANOの跡地に建設され、長きにわたるエンターテインメントの中心地としての歴史を受け継いでいます。設計の背後には、建築主である東急株式会社と多くの専門家が協力し、その結果、地域の文化や特性を活かした「ディスティネーション型複合開発」としてのビジョンが実現しました。
このタワーの設計コンセプトは「都市観光拠点の創出」。歌舞伎町にある観光資源を活かし、地域の魅力を高める複合施設としての役割を担っています。外部には「屋外劇場的都市空間」が整備されており、様々な社会活動が行われることを想定したステージとしての機能も持っています。これにより、区民はもちろんのこと、訪れる人々に新たな体験を提供することが期待されています。
虎ノ門ヒルズ ステーションタワーの革新性
続いて紹介する熊設計のもう一つの受賞作、「虎ノ門ヒルズ ステーションタワー」は、東京都港区に位置し、文化を発信する超高層複合施設として知られています。その構造は非常に複雑で、地上49階、地下4階の大規模な建物で、延床面積は約236,640㎡に及びます。設計プロセスには多様な専門分野との連携が不可欠であり、多くの検討が重ねられました。
このタワーの設計テーマは「つなぐ」。それは、都市の機能と人々の活動を立体的に融合させ、公共と民間の開発双方におけるバランスを実現することを目指しています。歩行者デッキは周囲の街区とを結びつけ、地域の人々が自由に行き来できる空間を創出。地下鉄日比谷線・虎ノ門ヒルズ駅とも直結しており、公共交通の利便性を高めています。
さらに、上層部にはビジネス、アート、テクノロジーを網羅する「TOKYO NODE」や、ギャラリーやスカイガーデンが配置され、訪れる人々に新たな交流の場を提供しています。これにより、タワーはただのビルではなく、魅力的な文化の発信源としての役割を果たすのです。
これからの展望
両タワーの成功は、久米設計の設計哲学が具現化された結果であると言えます。彼らは「豊かさ」を拓くという理念のもと、地域社会に貢献することを最優先の目標としています。また、持続可能な社会を実現するための技術とデザインの融合を追求し、これからも新しい価値を創造していくことでしょう。
このように、久米設計はその創造力と実行力をもって、未来の都市の在り方を考え、社会の発展に貢献していく必要があります。その活動は日本国内だけでなく、世界中に広がる可能性を秘めています。